先週からお伝えしているように、現在、Cコースのウッドチップ入れ替え作業が行われている。月曜の全休日を利用しながら、部分的に進められているが、現在は6F標識から右回りに4コーナーあたりまでが終了。ちょうどコーナー部分はチップが深いという認識でよいだろう。
ただ、入れ替え作業時に転圧に時間をかけているとのことで、いつものようなフカフカで肢がズボッと入ってしまう馬場とは違うよう。比較的、グリップが効くようになっているので、コーナーで内目を回る馬に関しては、逆に時計が出やすい状況になっている。
【坂路/4F51.9秒】
6月19日。一番時計は4F49.4秒の
テイエムダイリン(栗東・五十嵐忠男厩舎)。4F49秒台はこの1頭だったが、4F50秒台は5頭いた。ここで難しいのが馬場差で、速い時計を出した馬がこれだけの頭数なら先週より速い馬場と判断すべきかも知れない。
先週の
ユニコーンSで競走除外になった
サトノギャロス(栗東・
西園正都厩舎)。幸い、今週の東京ダート1400mで2勝クラスのレース(清里特別)があり、そこへの出走を予定しているが、最終追い切りの後半2Fの時計が24.3秒。前半ゆったり走ることもできるタイプで、前走から1Fの距離延長だけなら十分に対応できそうな感じがする。
6月20日。一番時計は
七夕賞(7月7日・福島芝2000m)の出走を予定している
ストロングタイタン(栗東・
池江泰寿厩舎)の4F50.9秒。4F50秒台がもう1頭いて、それが2歳新馬だったことを思えば、ある程度走りやすい馬場という認識でよいのかも知れない。
そんな中でも迫力ある動きを見せたのは
シュヴァルグラン(栗東・
友道康夫厩舎)。CWコースを半周した後、坂路へ移動しての単走追い切りだったが、スタートからしっかり速いラップを刻んで、4F51.2~3F37.7~2F24.8~1F12.4秒。後半も追われてしっかり伸びる形でフィニッシュしている。
7月27日、イギリスの
アスコット競馬場(芝2390m)で行われる
キングジョージ6世&
クイーンエリザベスSに出走予定。ここまで順調に進んでいるという印象を受けるだけに、海外遠征になるが楽しみな状況であることは間違いない。
先週の馬場差は「±0.0秒」。ウッドチップが適当に砕けてきたことで、先週よりも走りやすい状況。その分、時計も出やすくなっていると判断して、今週の馬場差は19日、20日とも『-0.3秒』で記録している。
【CW/5F66.0秒】
6月19日。冒頭にも記したように、ウッドチップの入れ替え工事が行われている途中ではあるが、極端に時計を要するような馬場ではない。ただ、全体的な時計の出方を見ると、先週よりは速い気がするので、そのあたりは冒頭に記した転圧の効果もあるかも知れない。
来週から中京開催が始まるが、ここでも注目の2歳馬がデビューを待っている。その中で筆頭といってもよいであろう馬が、先週も取り上げた
ラインベック(栗東・
友道康夫厩舎)。6月29日(土)の中京芝1600mでデビュー予定だが、その鞍上に予定されている
福永祐一騎手が跨っての追い切りだった。
3頭併せだったが、
マイラプソディとともに先行して、追いかけてくる
サヴォワールエメを待つ形。相手が並びかけてくると、瞬発力を使って併走。
マイラプソディは遅れてしまったが、こちらは2勝クラスの3歳馬と互角に動いている。6Fは85.0秒と遅いが、終いは11.7秒。これだけ動けば十分といったところだろう。
先週の馬場差は「-0.3秒」。今週は6Fで80秒を切る頭数が先週よりも多くなった。このあたりから検証しても、先週より時計が出やすい馬場と判断した方がよさそう。よって、今週の馬場差は19日、20日とも『-1.0秒』で記録している。
【DP/5F64.5秒・D芝/5F63.0秒】
今週の芝馬場は
宝塚記念(6月23日・阪神芝2200m)の最終追い切りとして、
スワーヴリチャード(栗東・
庄野靖志厩舎)が利用したほか、新馬など何頭かいた。馬場状態は良好な印象で、今週の馬場差は19日、20日とも『±0.0秒』で記録している。
ポリトラック馬場での追い切り頭数は相変わらず少ない。速い時計をマークしている馬が少ないが、時計の出方はほぼ基準通りで先週と同じ。よって、馬場差に関しては、19日、20日とも『±0.0秒』で記録している。
※調教馬場横の数字は基準時計。この数字以下の時計であれば、標準より速い時計と判断してよい。
(取材・文:井内利彰)
2019/6/20 13:45
シュヴァルグランは楽しみだね。