【中京記念予想】馬場読みのスペシャリストが“一変しそうな穴馬”を大胆予告/JRAレース展望

2019年07月19日(金) 18:32

昨年の朝日杯FSでは、アドマイヤマーズの2着と健闘したクリノガウディー(右)。馬場を味方に、一発大駆けを狙いたいところ。(C)netkeiba.com

ウマい馬券」でサービス開始以来、4年連続プラス収支(回収率100%超)を叩き出す、実績ナンバーワンの最強予想家・馬場虎太郎氏。トラックバイアスをもとにした馬券術で、これまで数多くの穴馬券を的中させてきた馬場分析のプロフェッショナルが、満を持してnetkeiba.comで新たなコラムをスタートさせる。その名も「馬場読みの最強予想家が教える『虎の子』の一頭」。トラックバイアス(=馬場の偏り)をもとに今週末のレース傾向を展望し、メインレース「注目の1頭」をピックアップするコラムで、7/23(火)スタート予定だ(毎週火曜18時公開)。今回それにさきがけ、今週末に行われる中京記念について話を伺った。


【まったく異なるトラックバイアスが発生しやすい中京記念

 過去4年、中京記念のトラックバイアスを振り返ってみると、

2015年 差し有利
2016年 外有利
2017年 超内有利、前有利
2018年 超外有利

 馬場コンディションは2015年、2016年が「標準」、2017年が「稍重い」、2018年が「稍軽い」。馬場コンディションによって、まったく異なるトラックバイアスが発生しやすいレースといえる。今開催の中京芝はほとんどの開催日が雨の影響を受け、1600m以上のレースはほぼ「重い馬場」で行われている。

 開催3週目でBコース替わりとなった先週も、すべてのレースで馬場コンディションは「稍重い馬場」。重くタフな馬場のため、外を通るとスタミナを失う。外を回った差し馬は、直線で失速しやすい。よって、「内を通った馬」か「3枠より内」の馬が有利という傾向が表れている。

 実際、先週中京芝1600m以上の古馬混合戦で3着内に好走した12頭は「最初のコーナーを4番手以内で通過」もしくは「3枠より内」のどちらかに該当していた。最終週となる今週も天気予報から馬場の悪化は免れず、過去4回では2017年と近い馬場コンディション、状況が想定される。

 今回の中京記念の出走予定馬をみると、前走でNHKマイルCヴィクトリアマイル安田記念と春の東京芝マイルGIを使っていた馬が上位人気になりそうだ。ちなみに、今春の東京の芝は非常に良い路盤で、GIシーズンは終始天候も良かったため「軽い」馬場で行われた。

 NHKマイルCは前日雨の影響が残るなかで行われたことで、トラックバイアスは「外枠、後方待機馬」が有利な状況。ヴィクトリアマイルはレコードが出たように高速馬場で、トラックバイアスは「内を通る馬」が有利。安田記念も当日はヴィクトリアマイルと同程度の高速馬場だったが、スローペース。トラックバイアスは「内枠、先行馬有利」で、差し馬、外枠の馬は不利だった。

 上記3レースに出走していた今回の出走予定馬のなかで、トラックバイアスによる不利が大きかったのはエントシャイデンクリノガウディー。なかでもクリノガウディーは過去の戦歴から、近走のような軽めの馬場コンディションも合っていなかった。今回想定されるような「重い馬場」には実績があり、内枠に入るようなら巻き返す可能性は十分だ。
(文=馬場虎太郎)

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