今週も現在の新馬戦の除外状況の話。先週は3場開催だったこともあってか、1レースの除外頭数が最大でも5頭。ひと頃に比べると、除外になるといっても、かなり落ち着いてきた印象を受ける。
ちなみに先週、当欄で紹介した
フェルハール(栗東・安田隆行厩舎)が京都芝1400mで除外になっている。よって、デビューをスライド。10月27日の東京芝1400m(牝)を
川田将雅騎手でデビューすべく、調整が進められている。
【10月26日(土) 京都芝1600m】
◆
サトノインプレッサ(牡、
父ディープインパクト、
母サプレザ、栗東・
矢作芳人厩舎)
母は2010年、2011年と
サンチャリオットSを連覇。日本では、2009年
マイルCSにO.ペリエ騎手が騎乗して3着という実績を残している。きょうだいは全姉の
ルーズベルトゲームが京都芝1600mの未勝利戦を勝っているのみ。
本馬については「自分から行くようなタイプではないので、急かさない距離でのデビューを検討したい」と
矢作芳人調教師。確かに坂路では速い時計は出ていないが、10月17日のCWでは新馬との併せ馬で先着し、ラスト1Fは12.1秒の伸びを見せている。ここでデビューとなれば、全姉と同じ条件になるが、当然、これに対応できるだけの機動力はある。なお、鞍上は常に調教に跨っている川島信二騎手が予定されている。
◆
スカイボルト(牡、
父スクリーンヒーロー、
母メイマドンナ、栗東・
北出成人厩舎)
北出成人調教師の評価が高い
スクリーンヒーロー産駒で、母系には
阪急杯、
阪神カップを勝った
ダイアナヘイロー(
父キングヘイロー)がいる血統。
10月17日にCWで
バッファローボムとの併せ馬を行っているが、
菊花賞に出走した
ヴェロックスの最終追い切り調教VTRの内側に映っていた併せ馬がそれ。その外、
幸英明騎手の跨っていた方が本馬だが、相手より手応えよく動けて、ラスト1Fは12.1秒の伸び。道中の走りに関しては、まだまだ新馬らしい若さはあるが、仕掛けた時にしっかり動けるあたりはさすがといった感じ。同厩舎の
スクリーンヒーロー産駒といえば、
シンザン記念を勝った
グァンチャーレがいるだけに楽しみなところ。
【10月27日(日) 京都ダート1800m】
◆
ベニトアイト(牡、父Medaglia d'Oro、
母ワイルドウインド、栗東・
藤岡健一厩舎)
2017年セレクトセール当歳にて、6800万円で落札されたMedaglia d'Oro産駒。日本で活躍した同産駒には、芝で6勝、ダートで1勝の
フィドゥーシアや芝で2勝、ダートで3勝の
エーシンメンフィスなど走路問わずに活躍する産駒が多い。
本馬は体型や走法、気性などを考慮してダートでのデビューとなるが、調教の動きを見ていると、まだ粗削りな印象。10月17日のCWでも後方から追走した併せ馬で遅れてしまったが、前向きさが出てくればもっと走れるはず。これが初めてのCW追い切りだったので、このひと追いで良くなる可能性もあるだろう。
【10月27日(日) 京都芝2000m】
◆
フライライクバード(牡、
父スクリーンヒーロー、
母シングライクバード、栗東・
友道康夫厩舎)
半姉に
友道康夫厩舎で管理され、
ターコイズSを勝った
シングウィズジョイ(
父マンハッタンカフェ)がいる。母
母シングライクトークも同厩舎で管理されていたので、ゆかりある血統といってよいだろう。本馬は
2018年セレクトセール1歳にて、1億円で落札されている。
10月17日の
福永祐一騎手が跨ったCWでの動きも悪くなかったが、個人的には10月10日のCW、藤岡康太騎手が跨った動きがよく見えた。
ポポカテペトルを追走して、最後は楽々と先着。時計は6F83.7秒とまとまっているし、ラスト1Fは11.7秒で伸びている。併せ馬では常に遅れることがない前向きさもあり、初戦から楽しみ。レースでの鞍上は藤岡康太騎手が予定されている。
(取材・文:井内利彰)
2019/10/22 20:10
おねぇちゃんの分まで頑張って欲しいm(__)m