ブラストウェーブ「東京除外→函館出走」の流れは吉と出る予感しかない/トレセン発秘話

東京スポーツ

2022年07月08日(金) 18:01

函館でデビューするブラストウェーブ(c)netkeiba.com

 連日猛暑日が続き、早くも夏バテ気味だった記者に、急きょ2度目の函館出張が決まった。図らずもではあるが、避暑地への逃避行はありがたくもある。再び函館の地に降り立つと開幕週のころの寒さはなく、むしろ少し蒸し暑さを感じるほどではあったが、それでも関東の暑さを体感したものにとっては格段に過ごしやすい。「あれっ、“今年は1週間だけなんです”っていうからコーヒーおごってやったのに、またいるじゃん」と厩舎関係者に突っ込まれるのがちょっと気恥ずかしいんだけど…。

 真っ先に向かったのは日曜(10日)の芝1800メートル新馬戦に出走することになったブラストウェーブ(牡=父ハービンジャー母ツルマルワンピース・大竹)のもとだ。本来は東京開催最終週のデビューを予定していたが、除外の憂き目に。良血馬の仕切り直しの舞台がどこになるのか気になっていたところ、福島ではなく、函館を選択してくれたのは何ともラッキーではないか。

「仕上がっていたので東京で使えなかったのは残念ではありましたけどね。函館に着いた後も体を減らすことはなかったし、多少ヤンチャにも感じるエネルギーが走るほうに向いている感じ。暑さにそんなに強いほうではないので、涼しくて快適な気候で過ごせるのは、かえって良かったかもしれません」

 取材に丁寧に応対してくれた岩藤助手にはグッドニュースが続いているそうだ。1つ目は現役時に攻め馬などに乗り、携わっていたグレーターロンドンの産駒ロンドンプランが先週の小倉芝1200メートル新馬戦で産駒の初出走初勝利をマークしたことである。

グレーターロンドンは爪など脚元に不安があって、思うように使えなかったんだけど…。余力のある中で引退した分、種牡馬展示で見た時も若々しいなと思いましたし、血統的にも素晴らしい馬ですからね。スピードとポテンシャルが産駒に伝わって結果を出してくれたのはうれしいですね」

 2つ目は同じ日の巴賞(函館芝1800メートル)でブラストウェーブの半姉にあたるホウオウピースフルが、実に2年8か月ぶりの勝利を飾ったことである。

「少し柔らかくて時計のかかる馬場が合っていたんだと思います。それに地下馬道を通るとテンションが上がってしまう馬なんですが、函館は地下馬道がないので、その点も大きかったですね」

 そして姉にとってドンピシャな環境と舞台が弟に合わないわけがない?

「今の函館の馬場の柔らかさと時計のかかり具合なら、切れ味だけの勝負とはならず、総合力を問われる競馬になる。ウチのは体力のある馬だし、対応してくれると思う」

 もはや東京除外→函館出走の流れは吉と出る予感しかしない。今週はブラストウェーブが岩藤助手に新たなグッドニュースを届けてくれることだろう。

(函館で避暑野郎・松井中央)

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