通称“裏函”と呼ばれる札幌競馬開催中の函館競馬場の開場期間は今週いっぱいまで。しかも札幌競馬場に移動する馬に関しては水曜(24日)までの退厩が義務付けられている。何でも美浦、栗東の両トレセンをはじめ各地へ帰厩する馬が多い一方で、一度に
フェリーに乗れる馬運車の数が決まっていることから、このような流れになっているのだとか。
で、ここからが本題。GIII
キーンランドC(28日=札幌芝1200メートル)に照準を定め、ギリギリまで函館で調整してきた馬は、水曜に追ってその日のうちに輸送するか、前日(23日)までに追い切りを済ませるか、変則的な調整を強いられることになる。
今年の該当馬は
ヴェントヴォーチェ、
マウンテンムスメ、
レイハリアの計3頭となるのだが、連覇を狙う
レイハリアに関しては神経質になる必要はない。なぜなら昨年も同様のパターンで調整(水曜に追って、その日に移動)を行い、最高の結果を手にしているからだ。
「今年も函館での調整を選んだのは、やはりウッド(コース)にこだわってですね。脚元が少し曲がっていて、下がウッドチップ以外だとどうしても負担がかかってしまうんです。函館に坂路があれば最高なんですが(笑い)。追い切ってすぐの(札幌への)輸送は決して有利ではないかもしれませんが、昨年はクリアしてくれたので」(担当の実川助手)
たとえ強行軍的な輸送になっても、脚元に最適な環境を優先させる戦略。実際に昨年、成果を上げたことで、その選択に迷いはなかったようだ。
一方、
レイハリアにはさらなる推し材料があることにも触れねばなるまい。それがこの中間の追い切りから装着しているブリンカーだ。
「気性面で散漫なところがあったので、これまでは左側にチーク、函館ス
プリントS(4着)では初めてメンコも着用しました。前走後に松岡ジョッキーからブリンカーの進言があって。僕自身も賛成でしたし、1週前追い切りに乗ったジョッキーも実際に効果を感じてくれました」
「函館でのウッド調整」+「ブリンカー装着」=「
レイハリア連覇達成」となるか。
振り返れば、昨年の
キーンランドCで一気の4連勝を決めた後、記者は余勢を駆って
スプリンターズSに参戦するものだとばかり思っていたのだが、その後も休養を挟みながら大事に使われ続けてきた。1週前追いを済ませた時点で474キロにまで増えた馬体に「先生が成長を促す使い方をしてくれたのが良かったんだと思っています」と実川助手は笑顔を見せる。
今の成長モードをもってすれば、昨年から4キロ増の斤量55キロでも、連覇の可能性は決して小さくはないのでは。
(函館の退去間近野郎・立川敬太)
2022/8/28 12:51
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