下半期のダート中距離の大一番。昨年覇者
テーオーケインズ、UAEダービーを勝利した3歳馬
クラウンプライド、前走は芝GI・
宝塚記念に挑戦した上がり馬
グロリアムンディらが参戦する。ここでは新進気鋭、注目の若手予想家・サンデー氏にレース展望を綴ってもらった。
◆帝王の連覇に注目のレース
中心は連覇を狙う
テーオーケインズです。ここまで主要ダートGIで3勝を挙げ、中京ダート中距離は3戦全て圧勝しています。休み明けの前走
JBCクラシックも完勝して今回は更なる上積みも見込めます。連覇に向けて死角なしといったところでしょう。
ただ、全く隙がない訳ではないです。2021年
帝王賞で初GIを制した後の
JBCクラシック、2022年
平安Sを叩いて連覇を狙った
帝王賞はともに4着と敗れています。敗因もハッキリしていないことから今回も同じ走りになる可能性はゼロではないと考えていますが…皆さんはどっちの
テーオーケインズを取りますか?
レースの特徴としては基本的に先行馬が有利になりますが、逃げ馬は勝ち切るのが難しいという点です。中京ダート1800m自体は逃げ馬の勝率が良いのですが、チャンピオンレベルのレースになると逃げ馬にとっては相当タフだということでしょう。
コパノリッキーや
インティなどの名馬を持ってしても逃げれば3着が精一杯でした。今回は絶対的逃げ馬不在なので枠の並びと関係者コメントから見極めたいところです。
2・3番手からの競馬が勝つための王道ポジションになると思います。
テーオーケインズもこれまでの実績から好位を追走するでしょう。
一方で荒れるなら後方一気組の強襲が決まる展開ということになるでしょうか。過去10年で人気薄が勝ったのは差しが決まった時です。今回のメンバーでは
スマッシングハーツやハピ、前走差しで復活した
サンライズホープなどが穴馬で狙い目かと思います。
◆逆転の可能性に期待できる3頭
まずは
ジュンライトボルトです。一言でいうとダートとコース適性が鬼高いです。中京コースは芝でも2勝していますが、前走
シリウスSの4コーナーでの加速力は抜群でした。ダートは3戦2勝で、先週
ジャパンCを勝った
ヴェラアズールのように芝←→ダートの路線変更で一気に覚醒を予感させます。今回は更に調子を上げているようなので、
テーオーケインズとの位置取り関係次第では逆転にも期待できるかもしれません。この秋GI初勝利を挙げた
荻野極騎手、
坂井瑠星騎手に続いて
石川裕紀人騎手も初GI制覇となるか。
2頭目は
グロリアムンディです。
ジュンライトボルトと同じ
キングカメハメハ産駒でこのコース勝率が高いです。こちらもダートに転向したばかりですが5戦して負けたのは
オメガパフュームだけと適性の高さは間違いないです。前走で
宝塚記念大敗と今回休み明けを心配される方も多いと思いますが、調教過程はすこぶる順調ですし鞍上も
ゴールドドリームでこのレースを制した経験のあるR.ムーア騎手なので心配は無用でしょう。
3頭目はハピです。
グロリアムンディと同じ
大久保龍志厩舎の3歳馬です。チャンピオンズCは相当な強さを持った馬でないと3歳馬には厳しいレースですが、この馬の機動力ある末脚は通用していいと思っています。中京コースも実績は申し分なく、2走前に
ジュンライトボルトに0.1秒差に迫っていることから能力は引けを取らないはずです。前崩れの展開になれば伸び代も含めて期待していいと思います。
◆外国人ジョッキーの勢いはどこまで…?
中央GIは現在3レース連続で外国人ジョッキーが勝利しています。そのうち2回は馬券圏内全てを外国人ジョッキーが占めており、勢いは留まるところを知らない状況です。
今回は
C.ルメール騎手、R.ムーア騎手、
D.レーン騎手の3名がスタンバイしています。それぞれチャンスのある馬に騎乗するので、馬で悩む方は外国人ジョッキーを頼ってみるのも1つの手ではないでしょうか。
◆結論は展開を突き詰めて
馬券としては
テーオーケインズの扱いが重要になってくるレースです。1着で信頼するのか、それとも荒れる展開を期待して評価を下げるのか…。
ウマい馬券では枠の並びを加味して、しっかりと展開を突き詰めて予想していますので今週もよろしくお願いします!
(文=サンデー)
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