◆第67回
大阪杯・G1(4月2日、阪神競馬場・芝2000メートル)
第67回
大阪杯・G1(4月2日、阪神)で、昨年の最優秀牝馬同士の頂上対決が実現する。
ジェラルディーナの鞍上は
岩田望来騎手(22)=栗東・藤原厩舎=。
母ジェンティルドンナは父・康誠騎手(49)=栗東・フリー=とG1を3勝しており“2代目”コンビで大仕事を果たす。
尊敬する父に続き、偉大なる母に続かせる―。岩田望が、G1初制覇を懸けて
大阪杯に挑む。昨年の
最優秀4歳以上牝馬で、G1・7勝の
母ジェンティルドンナ同様、名牝への道を歩む
ジェラルディーナとの初コンビ。「ここまでの馬を依頼していただいたので、乗れるだけじゃなくしっかり結果で応えていきたい」と力を込めた。
自身は初の父子G1制覇、相棒は2度目の母子制覇を狙う一戦。さらに父・康誠は
ジェンティルドンナとG1・3勝。人馬両方の親同士もコンビを組んでいた。現地観戦した12年
ジャパンC。2着
オルフェーヴルとの鼻差の激闘を「そのときはそんなに思わなかったですけど、今思えばすごいプレッシャーの中で勝ち切っている。本当に勝負強いなと」。当時12歳だった少年は同じ道を歩むようになり、父の偉大さをより実感している。
デビュー5年目を迎えても、父は身近な“先生”だ。騎乗技術、レースの組み立て方、運び方など、指導内容は多岐に渡る。「ダメ出しが多いですね。すごく教えてくれていると思います」。ベテランの経験が生きたアド
バイスを糧にしている。
昨年は103勝を挙げ、全国リーディング6位。さらに
JBCレディスクラシックを勝ち、“G1ジョッキー”に仲間入りした。祝福を受けながらも、頭に浮かんだのは「これが中央だったら…」という思い。「(中央と交流は)印象的に違うと思います。自分で評価するとまだまだ。もっともっと引き出しを増やしていかないといけない」と向上心を持ち続けている。
ジェラルディーナとは17日に初コンタクトを取り、栗東・CWコースで6ハロン84秒8―11秒4。「さすがG1馬の子供でもありますし、G1を取っただけの馬」と高く評価する。先週の
高松宮記念では、団野が同期一番乗りのG1制覇を果たした。「せっかく頂けたチャンスを、目いっぱい自分のものにしていきたい」。前途洋々の22歳。全てをぶつけて栄冠をつかみ取る。(水納 愛美)
◆岩田 望来(いわた・みらい)2000年5月31日、兵庫県生まれ。22歳。19年3月に栗東・藤原厩舎からデビュー。22年
京都牝馬Sで重賞初制覇。
JRA通算337勝、重賞3勝。交流重賞は22年
JBCレディスクラシックを含む2勝。
2023/3/28 7:37
最近は若手騎手のG1初制覇がトレンドだからな。岩田騎手も侮れない。望来には無理と言っているファンを黙らせるような騎乗に期待。