武豊騎手のダービー初騎乗から35年 レジェンドは7度目の頂点へ

2023年05月26日(金) 19:30

昨年の日本ダービーを制した武豊騎手(撮影:下野雄規)

 5月28日に東京競馬場で行われる日本ダービー(3歳牡牝・GI・芝2400m)。武豊騎手皐月賞3着のファントムシーフ(牡3、栗東・西村真幸厩舎)とタッグを組み、ダービー7勝目を狙う。

 日本競馬界の第一人者、武豊騎手。ダービー初騎乗は2年目の88年で、コスモアンバーと挑み24頭立ての16着だった。武豊騎手は同年秋の菊花賞でGI初制覇を飾ると、以降も次々にビッグタイトルを獲得。次第に競馬界のみならず、日本を代表するアスリートへ躍進していく。

 だが、天才をもってしてもダービーを勝つのは簡単ではなかった。90年には2番人気に支持された皐月賞ハクタイセイとタッグを組んだが5着。93年にはナリタタイシンで挑戦したが、ウイニングチケットビワハヤヒデに及ばす3着に敗れた。実に惜敗だったのが96年で、ダンスインザダークに騎乗してクビ差の2着。ゴール直前でフサイチコンコルドの強襲に屈し、涙を飲んだ。

 運命が変わったのは97年秋、スペシャルウィークとの出会いだった。同馬は新馬戦から武豊騎手と勝ち星を重ね、98年のクラシックに参戦。皐月賞は18番枠が響いて3着に敗れたが、ダービーでは1番人気に応えて5馬身差の圧勝。「夢をつかんだ武豊!」の名フレーズを背に、10回目でダービージョッキーの称号を手にした。

 しかし、我々が“武豊”の“本当の凄さ”を知るのは、この後からだった。翌年にはアドマイヤベガで史上初の連覇。02年にタニノギムレット、05年にはディープインパクトで4勝目を挙げ「武豊騎手×ディープ」は社会現象を巻き起こす。10年に落馬で大怪我を負って成績を落とすが、13年ダービーをキズナで制し華麗に復活。さらに、22年には旧来の友人・松島正昭氏の愛馬ドウデュースで勝利を飾り、6度も頂点に輝いたのである。

 そして、初挑戦から35年を迎えた今年は7度目の頂点を目指す。2度目の連覇となれば、もちろん前人未踏の大偉業。騎乗するファントムシーフ皐月賞で3着に入った実力馬だし、何より武豊騎手がダービーの勝ち方を最もよく知っている。可能性は十分あるだろう。

 日本競馬をけん引してきた名手が「第90回」の節目に再び名を刻むか。レジェンドの挑戦は続く――。

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