ナイスネイチャ逝く 主戦の松永昌博師が追悼「こんなに長生きした馬はいないよ。大往生」

デイリースポーツ

2023年05月30日(火) 16:50

高松宮杯を制したナイスネイチャと松永昌博。右端は松永善晴師=94年7月10日、中京競馬場

 個性派ホースとして人気を集めたナイスネイチャが30日、死亡したことを認定NPO法人の引退馬協会が発表した。35歳。存命中のJRA重賞ホースでは最高齢だった。

 通算41戦7勝。現役時代は松永善晴厩舎(栗東)の管理馬で、主戦の松永昌博騎手(現調教師)が手綱を取った。重賞4勝と活躍したが、G1タイトルにはあと一歩届かなかった。有馬記念では91年から93年まで3年連続で3着。“ブロンズコレクター”として名をはせ、大レースでの善戦がファンの共感を呼んだ。

 最後の1着は94年の高松宮杯(当時G2)。ゴール後は主戦の松永昌博騎手(現調教師)とともに大きな声援に包まれた。

 現在は調教師を務める松永昌師は訃報に接し、「ちょっと前に引退馬協会から写真集をもらって、だいぶ肌ツヤが悪いなとは思っていた。牧場の方からもね、ずいぶん元気がなくなっているという話は電話で聞いていたから心配はしていた。ただ、最後に生まれ故郷で安らかに逝ったみたいでね。そこは良かったと思う。俺が乗ってこんなに長生きした馬はいないよ。大往生だと思います」と往年の名パートナーを悼んだ。

 G1馬ではないものの、大レースで善戦したバイプレーヤーとして人気は高く、サイゲームスの「ウマ娘 プリティーダービー」に登場したことで令和のファンにもその名は浸透。引退馬協会の“広報部長”を務め、近年は4月16日の誕生日には引退馬へのドネーション(寄付金)を募った。今年は寄付金が7400万円を超えて過去最高を更新して話題となるなど、ファンに愛され続けた。

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