斎藤新 父・斎藤誠師が管理するワールドタキオンで目指せ初の父子重賞V

スポニチ

2023年08月04日(金) 05:30

斎藤を背に追い切ったワールドタキオン(撮影・千葉 茂)

 父子鷹で獲りにいく北のダート重賞。「第28回エルムS」の追い切りが3日、札幌競馬場で行われ、4連勝中ワールドタキオンがダートコースで迫力満点の走りを披露した。父の斎藤誠師(52)&息子の斎藤新(22)による初の父子重賞Vへ、態勢は整った。

 ワールドタキオンの最終追いを終えた斎藤新が、満足そうな表情で引き揚げてくる。先週のクイーンSドゥーラで制した端正なマスクの新鋭。その目元はG1トレーナーで父の斎藤誠師にそっくりだ。新は「環境の変化に強い馬じゃないので滞在は合っている。具合自体は凄くいいですよ」と明るい。

 ダートコースに単騎で現れたワールドタキオン。無駄な気負いはなく、スムーズに道中をクリアする。直線で楽にスピードに乗ると、そのフットワークは実にパワフル。人馬の後方に、高く砂塵(さじん)が舞い上がった。最後まで馬なりで4F56秒1〜1F12秒7をマーク。鞍上は「ずっと在厩なのでそこまで時計は出さないように。凄く感触が良かった。状態を高いところでキープできています」と前向きだった。

 園田、中央3戦で破竹の4連勝中。近3戦で手綱を取った鞍上もその高いポテンシャルに舌を巻く。「馬っぷりが良いし、4連勝するだけの器だなと。まだ子供っぽいので上積みもある」。メンバーは一気に強くなるが、ここでもやれるだけの手応えはある。「砂をかぶったら全くダメ。(逃げ候補の)ペプチドナイルをマークして行ければ。この相手でどこまでやれるか僕自身が楽しみです」と笑顔を見せた。

 同馬を管理するのは父の誠師。14年オークスヌーヴォレコルトも手がけたトップトレーナーは美浦に厩舎を構えるが、新はあえて栗東所属を選択。厳しい環境に身を置き、デビュー5年目で存在感が高まってきた。「あまり意識はしていませんが、一緒に勝てればうれしいですね。先週は(父のトキメキアイビスSDで)2着だったので。今週はこの馬のレースをしっかりして、結果を出せれば」と意気込む。重賞では10回目の父子タッグで初のタイトル奪取へ。斎藤父子が自信を胸に送り出す素質馬が5連勝への態勢を整えた。

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