【新潟記念】3歳ノッキングポイントが初タイトル イクイノックスの木村哲也厩舎からまた新星

スポーツ報知

2023年09月04日(月) 06:20

2週連続の重賞勝利となった北村宏。プレゼンター見上愛から花束を贈られた

◆第59回新潟記念・G3(9月3日、新潟・芝2000メートル、良)

 第59回新潟記念・G3は3日、新潟競馬場で行われ、2番人気のノッキングポイントが1984年のグレード制導入後2頭目の3歳馬Vを成し遂げた。鞍上の北村宏は2週連続の重賞制覇。現役最強馬イクイノックスを擁する美浦・木村厩舎から新たなG1馬候補の誕生となった。

 唯一の3歳馬が、世代レベルの高さを証明した。ノッキングポイントは道中5、6番手で折り合いを重視して運び、馬群がばらけた直線で、インから力強い脚どりを見せて一気に突き抜けた。18年ブラストワンピース以来5年ぶり、グレード制導入後では2頭目となる3歳馬Vで、自身の初タイトルに花を添えた。

 検量室に戻って首付近をポンポンと叩いてねぎらった北村宏は「コンディションの良さ、気持ちの前向きさをレースで出してくれてうれしかったです。よくやったなと」と相棒を称えた。自身は前週の新潟2歳S(アスコリピチェーノ)で5年ぶりの重賞タイトルをつかみ、一気の2週連続V。「チャンスのある馬に続けて乗せてもらえてよかったです」と、安どの表情を浮かべた。

 ひと夏を越しての確かな成長をレースで体現した。木村調教師は「返し馬が抜群だったし、だいぶ体を大きく使えるようになったなと思います」と目を細める。母系は藤沢和雄元調教師が管理した一族で「藤沢先生の血統ですし、今日も(藤沢和厩舎に所属した)北村宏ジョッキーで勝てて感謝しています」と、静かに喜びをかみしめた。

 今年のダービー組は14着のトップナイフ札幌記念で2着と好走したが、同5着のノッキングポイントが初の対戦で古馬を撃破し、世代の評価をさらに上げた。木村師は次走を未定としながら、「これくらいの距離で立ち回れたらいいかなと。個人的には右、左回りもコース形態も問わないと思っています」と、今後も中距離で力を発揮させたい考え。イクイノックスを擁する木村厩舎からまた一頭、秋のビッグタイトルを狙える素質馬が名乗りを上げた。(西山 智昭)

 ◆ノッキングポイント 父モーリス母チェッキーノ(父キングカメハメハ)。美浦・木村哲也厩舎所属の牡3歳。北海道安平町・ノーザンファームの生産。通算7戦3勝。総獲得賞金は1億943万1000円。重賞初勝利。馬主は(有)サンデーレーシング。

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