「セントライト記念・Ｇ２」（１８日、中山）

　手塚厩舎が放つ“第２の矢”を忘れてはいけない。皐月賞馬の僚馬キングズレインが、金星奪取を虎視たんたんと狙っている。

　もともと昨年暮れのホープフルＳで３着好走がある実力馬。しかし、今年は熱発の影響で予定が狂い、尾を引いた毎日杯では１２着と大敗。春のクラシックを棒に振ることになった。それでも、立て直して臨んだ６月の町田特別を制して再び軌道に乗ってきた。

　花本助手は「前走より確実にいい。弾んでいたホープフルＳの時を“１０”とするなら、前回は“４”とか“５”でしたから。今回はホープフルＳに近い状態です」と好仕上がりを約束する。

　ラスト１冠へ向けての重要な前哨戦。仕上げ人は「菊花賞（１０月２２日・京都）にはどうしても行きたいと思っているんです。抜群に操縦性のいいところがストロングポイント。この馬の良さは長距離でこそ生きる。一生に一回なので、立たせてあげたい舞台。この子なら夢を見られる」と力を込めた。

　最低でも３着以内の権利獲り-。いや、同厩のライバル撃破でクラシック最終戦の主役候補にまで名乗りを上げる。