【スプリンターズS】不可解ハンデの逆境でポテンシャルの高さを証明したママコチャ/トレセン発秘話

東京スポーツ

2023年09月27日(水) 18:02 2 10

スプリンターズS出走予定のママコチャ(c)netkeiba.com

「斤量」は競馬予想に欠かせない重要なファクターの一つ。とりわけ、その影響が如実に表れるのがハンデ戦だろう。レース当週にハンデが発表されると、厩舎関係者が一喜一憂する姿が定番になっており、よくある声は「57キロまでは許容範囲だけど、57.5キロだと厳しいかなぁ…」といったもの。素人目では「たった0.5キロでそんなに違うの?」と感じてしまうが、その0.5キロがあるか、ないかで勝負際での伸び脚に大きくかかわってくるのだそうだ。

「ハンデ(55.5キロ)が重かったですね」

 苦い表情で北九州記念2着を振り返ったのはママコチャを管理する池江調教師。それまで1400~1600メートルを主戦場にしてきた馬が、前回は距離を縮めて初のスプリント重賞に矛先を向けた。互角のスタートを決めると、道中は5~6番手で流れに乗る。直線でも鞍上のゲキに応えて脚をグッと伸ばすも、テンからハナを主張したジャスパークローネにわずか半馬身差およばず、逃げ切りを許してしまった。

アローワンス(牝馬は2キロ減)を考えれば、勝ち馬(57キロ)よりもこちらが(実質)0.5キロ重たかった。その差だと思います。勝ち馬はその前に重賞(CBC賞)を勝っていたのに対して、こちらは勝っていない。あのハンデは不可解でした。重賞の権威が落ちてしまいますよね」(池江調教師)

 ママコチャはその前の安土城Sを1分19秒0の好時計で3馬身差圧勝。確かに強い競馬だった。ただ、あくまでリステッドでの結果。にもかかわらず、重賞を勝った馬よりも高く評価されたのだから、トレーナーが苦言を呈するのは無理もないが…。裏を返せば、そうした逆境の中で2着に食い込んだのは紛れもなくポテンシャルの高さの証し。最高峰の舞台、スプリンターズS(10月1日=中山芝外1200メートル)を前にしても期待は一層、高まる。

「今度は定量戦ですから。もちろんGIで相手は揃いますが、力はあるのでチャンスはあると思いますよ」

 初めての距離、納得いかないハンデにもかかわらず、初タイトルまであと一歩まで迫ったママコチャなら…。GIという大舞台で初タイトル奪取を決めても驚きはない。

(栗東の二代目野郎・明神瑠)

関連情報

みんなのコメント

2
フィルタ

ニュースコメントを表示するには、『コメント非表示』のチェックを外してください。

ミュート・報告・コメント非表示の使い方
  • 非表示・報告をクリックし「このユーザーの投稿を常に表示しない」を選択することで特定のユーザーのコメントを非表示にすることができます。(ミュート機能)
  • ※ミュート機能により非表示となった投稿は完全に見えなくなります。このため表示件数が少なく表示される場合がございますのでご了承ください。なお、非表示にしたユーザーはマイページからご確認いただけます。
  • 非表示・報告をクリックし「このコメントを通報する」を選択することで運営会社に申告できます。
  • ※報告内容について、削除等の処置をお約束するものではありません。確認を行った結果、違反が認められない場合は削除などの措置は行わない場合もあります。なお、報告に対する個別の回答は行っておりません。
  • 『コメント非表示』にチェックを入れると、すべてのニュース記事においてコメント欄が非表示となります。
  • ※チェックを外すと再びコメント欄を見ることができます。
    ※ブラウザを切り替えた際に設定が引き継がれない場合がございます。

新着ニュース

競輪を手軽に楽しもう!netkeirin

ランキング

ニュースを探す