「共同通信杯・Ｇ３」（１１日、東京）

　破竹の勢いはとどまることを知らない。デビューから無傷３連勝を飾り、最優秀２歳牡馬の座に輝いたジャンタルマンタル。“主役”として迎える今年の始動戦で３つ目のタイトル奪取といく。

　新馬＆デイリー杯２歳Ｓのセンスあふれる勝ちっぷりを評価され、１番人気で迎えた前走の朝日杯ＦＳ。１７頭立て、一気の相手強化と決して楽な戦いではなかったが、満点の走りでファンの期待に応えた。新コンビの川田を背に、道中は中団のインでじっくり脚をため、直線に向くと瞬く間に先頭へ。やや早仕掛けにも見えたが、脚色は衰えることなく、余裕十分にライバルを一蹴。明らかに一枚上の競馬で、クラシックを意識させるには十分過ぎる走りだった。

　今季初戦へ向けて、着々と準備は進んでいる。１週前追いは川田を背に栗東坂路で秀逸な動きを披露した。軽やかな脚取りで、気合をつけられると一気に加速。抜群の瞬発力で刻んだラスト１Ｆ１１秒６は、その日の最速タイだった。高野師は「動きは前回よりも成長しています。今までも注意はしてきましたが、やっぱりスイッチが入りましたね。今後もそこに気をつけて調整していきたい」と気を引き締めた。

　今回は初の長距離輸送となるが、「これまで何度も（宮城県の）山元トレセンと栗東を行き来しているので、問題ないと思います。ただ、１泊しての競馬が初めて。今後を見据えて、ここで１度経験させたいと思っていました」とトレーナー。春に待ち構える最大目標へ向けて、最高のスタートダッシュで弾みをつけたい。