【オーシャンS】トウシンマカオ重賞連勝!“代打”横山武が導いた「理想的な競馬」

スポニチ

2024年03月03日(日) 05:23

オーシャンSを制した(15)トウシンマカオ(撮影・村上 大輔)

 古馬スプリントG3「第19回オーシャンS」が2日に中山競馬場で行われ、5番手から運んだ1番人気のトウシンマカオが直線抜け出して快勝。昨年11月の京阪杯に続く重賞連勝で、高松宮記念(24日、中京)の優先出走権を獲得した。鞍上の横山武史(25)は今年の重賞初勝利となった。

 ピンチヒッターとして起用された横山武がきっちり結果を出した。当初トウシンマカオに騎乗予定だった菅原明が、木曜に急性虫垂炎を発症し今週の騎乗をキャンセル。昨年の関東リーディング騎手に白羽の矢が立った。

 急な依頼だったがパートナーの特徴はしっかり頭に入っていた。「過去のレースを見てスタートが早いのは分かっていた」の言葉通り、スタートは16頭の中で最も早かった。だが鞍上は手綱を抑えて5番手に下げた。馬群の外めを楽に追走。勝負どころを馬なりで上がっていくと、余裕を持って直線外から抜け出した。「流れが速くなると思ったし、ためて良さが出るかなと。理想的な競馬ができました」と笑顔を見せた。横山武はこれが今年の重賞初勝利、5年連続重賞制覇となった。「いい馬に乗せてもらっていたのに、なかなかモノにできなくて歯がゆい思いをしていた。今回チャンスをいただいた関係者の方々に感謝したい。最低限の仕事はできたと思っています」と述べた。

 トウシンマカオは22、23年の京阪杯に続き、芝1200メートルの重賞を3勝目。混迷のスプリント路線で、高松宮記念の主役候補に躍り出た。この日は前走からプラス12キロの480キロで出走。高柳瑞師は「成長分もあるけど幾分太め残りでした。それで勝てたのは良かった。馬場入りの際、落ち着きすぎていたので心配していたんですけどね」と不安を一掃する完勝劇。心身ともにたくましくなったビッグアーサー産駒が、スプリント戦線を盛り上げる。

 ◆トウシンマカオ 父ビッグアーサー 母ユキノマーメイド(母の父スペシャルウィーク)19年5月1日生まれ 牡5歳 美浦・高柳瑞厩舎所属 馬主・サトー 生産者・北海道新ひだか町の服部牧場 戦績16戦6勝(重賞3勝目) 総獲得賞金2億3240万9000円。馬名の由来は冠名+地名。

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