【弥生賞】コスモキュランダ 奇襲成功 まくって重賞初V 本番でアルアインと父子制覇だ

デイリースポーツ

2024年03月04日(月) 06:00

 弥生賞を制したコスモキュランダ(左)=撮影・園田高夫

 「弥生賞ディープ記念・G2」(3日、中山)

 伏兵が波乱を演出した。6番人気のコスモキュランダが、向正面からまくる競馬でV。レースレコードとなる1分59秒8を記録し、デビュー7戦目で重賞初勝利をつかみ取った。2着はホープフルS2着以来の実戦となった3番人気のシンエンペラーが入り、9番人気で3着に粘ったシリウスコルトまでが皐月賞(4月14日・中山)の優先出走権を獲得した。1番人気のトロヴァトーレは6着に敗れた。

 奇襲が成功した。6番人気のコスモキュランダが、向正面からまくる競馬でVをつかみ、デビュー7戦目で重賞初制覇を達成した。

 スタート後は後方の位置で折り合いに専念し、ラスト800メートルから一気に先頭を奪う勢いで進出。騎乗したM・デムーロは「先生からいい脚を使うけど、遊んでいるところがあると聞いていた。前が残る馬場だったし、ペースも遅かったので、動いた方がいいと思った」と振り返る。この判断が吉と出た。直線に入って先頭を奪うと、そのまましぶとく伸びて後続の末脚を封じた。「いい馬です。前走でいい結果を出していたけど、ここまで走るとは思わなかった。ただ、乗ってみてすごく良かった」と評価。初騎乗でパートナーの能力を出し切った。

 管理する加藤士師も鞍上の騎乗に脱帽といった感じだ。「ジョッキーには器用な馬ではないし、前回も脚を余したので、その点を踏まえて乗ってほしいと伝えました。すごくうまく乗ってくれましたね」。キャリア6戦は今回の出走メンバーで最多だったが「一戦一戦と使いながら心身ともに良くなっている。成長力がありますね」とうなずく。1回の実戦が血となり肉となっていった。

 次は優先出走権を獲得した皐月賞へ向かうことになる。師は「本番でもいい競馬をしてもらえたらと思っています」と前を向く。産駒重賞初勝利となった父アルアインは17年に皐月賞を制しており、勝てば父子制覇となる。今回の勝利時計1分59秒8は16年マカヒキが記録したレースレコードを0秒1更新する優秀なもの。本番でも侮れない存在になりそうだ。

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