【地方競馬】サントノーレがJRA勢を撃破して交流重賞を制覇

デイリースポーツ

2024年03月20日(水) 21:41

 2着のアンモシエラに7馬身差の圧勝で京浜盃を制したサントノーレと鞍上の服部茂(撮影・開出牧)

 「京浜盃・Jpn2」(20日、大井)

 ようやく地方所属馬が一矢報いた。好位を進んだ3番人気の大井サントノーレが7馬身差の圧勝。昨年10月の鎌倉記念に続く重賞2勝目&初の交流重賞Vとなった。2着に2番人気アンモシエラ、3着に1角で不利があった1番人気ハビレのJRA勢が続いた。なお、1着馬と5着ティントレットの地方馬上位2頭&JRAの先着2頭に「羽田盃・Jpn1」(4月24日・大井)への優先出走権が与えられた。

 勝島運河から吹き荒れる強い北風の中、サントノーレがいともたやすく好位から抜け出し、JRA勢に7馬身差。初の交流重賞V。NAR賞・最優秀2歳牡馬を射止めた実力を示した。

 ホッカイドウ競馬から大井に転入してきて2戦目。門別でのデビュー戦からコンビを組む服部茂は「やっと中央勢に勝てましたね。強かったぁ」と寒さに肩をすぼめながらも、少し興奮気味に勝利の余韻に浸った。

 1番枠から絶好のスタート。1コーナーでごちゃついたシーンもうまくクリア。4角入り口では先行3頭を射程圏に馬なりのまま直線へ。ラスト300メートル手前で堂々と先頭に立つと、あとは差を広げるだけだった。「返し馬で少し力んでいて、馬を追いかけるところがあったけど、何とかリズムを崩すことなく我慢できたのが良かったね」と胸をなで下ろした。

 全日本2歳優駿、前走の雲取賞はともに3着。いずれもJRA勢の後塵(こうじん)を拝したが、その経験は確実に力となっていた。「最後まで頑張ってくれという思い、(デビューから)ずっと2人で頑張ってきたからね。勝てて良かった」と目を細めた。

 門別の名門・田中淳厩舎から引き継いだ荒山勝師も安堵(あんど)の表情。「もともと交流でも活躍してきた馬。結果を出さなくてはという思いで臨んだ。力のあるところを見せてくれた」とうなずいた。ここまでの交流レースは全てJRA勢が上位を独占してきた。主戦は「トライアルだけど、ここで勝てたことは馬にとっても大きな自信。次は大一番。中央勢を倒しに行きたい」と、強い北風をはね返すように声を弾ませた。

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