◆第33回アーリントンC・G3(4月13日、阪神・芝1600メートル、良)

　3着馬までにNHKマイルC・G1(5月5日、東京競馬場)の優先出走権が与えられる3歳馬によるマイル重賞は16頭で争われ、ジョアン・モレイラ騎手が騎乗した単勝1番人気のディスペランツァ(牡、栗東・吉岡辰弥厩舎、父ルーラーシップ)が勝利。道中は8番手から直線は前が詰まり気味になったが、開くと一気に突き抜け、前走の1勝クラスから連勝で重賞初制覇を果たした。巧みな手腕で「マジックマン」と称されるモレイラ騎手は4月6日の阪神牝馬Sをマスクトディーヴァで、同7日の桜花賞をステレンボッシュで制しており、今回の短期免許で来日した初週から開催3日間連続の重賞制覇となった。

　2着に15番人気のアレンジャー(横山典弘騎手)、3着に4番人気のチャンネルトンネル(坂井瑠星騎手)が入った。勝ち時計は1分34秒1。

　バウルジャン・ムルザバエフ騎手(ワールズエンド＝4着)「ゲートの駐立で、後ろにもたれかかったところで開きました。厩舎からも聞いていたので気を付けていましたが、そうなってしまいました。馬群のなかの競馬の経験がなく、力みもあったが、しまいは素晴らしい脚。いい馬ですし、この経験は今後に生きてくると思います。将来的に、いい馬になると思います」

　北村宏司騎手(ポッドテオ＝5着)「スタートの駐立で寄りかかるところがあり、直しながらでした。いい流れで競馬ができて、形を教えてきていたので、前に馬を置かなくても冷静に走れていました。坂下でいったんは押し切るかと思いました。つかまりましたが、よく頑張ってくれました」

　幸英明騎手(タイキヴァンクール＝7着)「流れに乗れて、いいポジションで競馬ができました。直線も手応えはありました。まだこれからの馬で、伸びしろがありそう。もっとよくなると思います」

　川端海翼騎手(セレスト＝12着)「後ろで脚をためたかったのですが、ゲートを出過ぎました。サイドに馬がいると力んでしまう。それでもついていけましたし、もう少し流れてくれればよかったですね」

　松若風馬騎手(アスクワンタイム＝13着)「スタートがよくて、折り合いも問題なかったです。直線に向いて一瞬反応できましたが、最後はいっぱいになりました」

　松山弘平騎手(グローリーアテイン＝14着)「いい馬で返し馬の乗り味もよかった。ただペースが流れず、窮屈な感じに。この馬らしい競馬ができませんでした」

　浜中俊騎手(シンドリームシン＝15着)「ポテンシャルはありますが、まだそれを出せない体質ですね」