「
ヴィクトリアマイル・G1」(12日、東京)
G1制覇へ、機は熟した。前哨戦の阪神牝馬Sを快勝して臨む
マスクトディーヴァが8日、栗東坂路で絶好アクション。悲願のタイトル奪取へ向けて文句なしの態勢を整えた。
G1初奪取へ万全の態勢を整えた。前哨戦の阪神牝馬Sを快勝した
マスクトディーヴァは、最終デモで『完璧』と言えるような絶好アクション。栗東坂路を単走で駆け上がり、馬なりノーステッキながらも4F52秒9-38秒8-12秒1の好タイムをたたき出した。
「予定より少し速くなったかなとは思いますが、その中でもフォームや息の乱れはなく、軽々と上がってきてくれた。一切
バランスを崩すところもなく、いい状態です」と、辻野師は好仕上がりに胸を張る。3歳時と比べて馬体が約10キロ増え、
パワーアップに成功。気性面での成長も見られ、古馬らしくなっている。
何としても、G1馬に-。昨年の
秋華賞2着後、早い段階から今春の目標をこの一戦に定めていた。芝マイルを2戦して、叩き3走目。初戦の
東京新聞杯での出遅れ→6着敗退は誤算だったが、状態は確実に上がっている。「前回はあまりつくり込んでレースに臨んだわけではなかった。今回はしっかりつくれたと思います」と
ピークの出来であることを示唆した。
課題を挙げるなら、やはりスタート。「ゲート練習は毎週やっていますが、すごく頭のいい子で練習では穏やかにこなしてくれる。あとは競馬場での
テンションですが、ジョッキーも前回乗って理解してくれているので」とテン乗りであっさりと結果を出した“マジックマン”モレイラの手腕に託した。
レース当日は
マスクトディーヴァの誕生日。「そうみたいですね。ファンレターを見て知りました。何としても今年はG1で1着、というのを目標にやってきましたし、ここでタイトルを獲らせてあげたい」。辻野厩舎にとっても念願のG1初制覇が懸かる戦い。5月12日を、大切な記念日にしてみせる。
<調教診断>最終追いはいつも通り栗東坂路で単走追い。
リラックスした脚取りで滑らかに坂を駆け上がり、残り2F過ぎで軽く肩ムチ。このワンアクションに瞬時に反応すると、四肢をしなやかに伸ばしてスムーズに加速した。切れ味は言うまでもないが、操縦性の高さも文句なし。Bコース変わりで時計の速い決着も歓迎。あとは課題のゲートを決めるだけだ。
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