【地方競馬】サヨノネイチヤがデイリー盃・大井記念を制覇

デイリースポーツ

2024年05月15日(水) 21:58

 バーデンヴァイラー(左)と競い合うサヨノネイチヤ(撮影・持木克友)

 「デイリー盃・大井記念」(15日、大井)

 勢いは止まらない-。小雨降る中、1番人気のサヨノネイチヤが破竹の7連勝を達成。逃げ粘る5番人気バーデンヴァイラーをゴール手前で半馬身かわし、重賞3連勝で初のS1タイトルを手にした。上位2頭には「帝王賞・Jpn1」(6月26日・大井)への優先出走権が与えられた。2番人気のセイカメテオポリスは向正面から手応えが怪しくなり、3着に押し上げるのがやっとだった。

 一線級相手に背負う同斤量の57キロも、勢いに乗るサヨノネイチヤにとっては不問だった。

 レース直前になって降り出した雨の中、逃げたバーデンヴァイラー、2番手ランリョウオーの直後をすんなりとキープ。道中は内々で脚をためると、4角入り口では前を行くのは1頭だけ。最大のライバルセイカメテオポリスが後方でもがくのとは正反対に、抜群の手応えで直線へ。「森さんの馬も手応えが良かったけど、ボクのはそれ以上にいい手応え。いい脚を使ってくれました」と西啓太。ラスト100メートル過ぎで先頭に立つと、しっかりとしたストライドでゴール板を駆け抜けた。

 デビューから14戦12勝(2着2回)とし、いまだ連対を外していない。5歳にしてS1初制覇。トップホースの仲間入りだ。とはいえ、常に危うさも備えているパートナーに、付きっきりでケイコをつけてきた主戦。前走のブリリアントCではゴール前で左右に寄れるやんちゃぶり。「きょうはまっすぐ走ってくれましたね」と恥ずかしそうにしたが、「S1まで勝ちました。強い馬です」と胸を張った。苦労が結果として表れる。ジョッキー冥利(みょうり)に尽きるものだ。

 坂井英師も「帝王賞を目標としてきたので、今回は目いっぱいの仕上げじゃなかった。その中で、このメンバー相手にどれだけやれるかだったけど期待以上。うれしいですね」と声を弾ませた。最高の流れに乗って次走はいよいよ、JRAの強豪が参戦してくる今春最大の大一番だ。

 「強い相手になればなるほど真面目に走る馬。自信を持っていきたい」と主戦が力を込めれば、トレーナーも「厳しい戦いになると思うけど、連勝を伸ばしていきたい」ときっぱり。いったいどこまで強くなるのか。ダート界のニュースターの進路は限りなく良好だ。

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