春GIを盛り上げた2頭も セレクトセールの“主取り”には後の活躍馬が眠っている!?

2024年06月27日(木) 17:00

テンハッピーローズ(左、撮影:下野雄規)、ベラジオオペラ(右、(c)netkeiba)

 北海道苫小牧のノーザンホースパークで7月8日(月)、9日(火)に行われる「セレクトセール2024」。毎年多くの活躍馬を送り出す日本最大級のセリ市の開催を前に、セレクトセールをより楽しむための情報や過去の出来事を紹介。今回は主取りとなった後に活躍した名馬を紹介する。

 主取りとは上場馬に対して声がかからなかったため、売り主本人が引き取ること。昨年のセレクトセールは売却率が96.0%だったので、主取りが4.0%ということになる。

 主取りと聞くとネガティブなイメージを持ちがちだが、実際には活躍馬が多く出ている。今年の大阪杯を制したベラジオオペラ、同じくヴィクトリアマイルを制したテンハッピーローズはともにセレクトセールで主取りとなり、千葉サラブレッドセールで購買された馬だ。また、20年に無敗で牝馬3冠を制したデアリングタクトは当歳時に主取りとなり、1歳時に取引された馬だった。

 他にもまだまだいる。16年の高松宮記念を制したビッグアーサーは、当歳時のセレクトセールで値が付かず、1歳時のセレクションセールで取引された。11年の安田記念と15年のジョージライダーSを制したリアルインパクトは、1歳時のセレクトセールで主取りとなったため、キャロットクラブの募集馬に。何より驚くのは、史上最強スプリンターの呼び声が高いロードカナロアですら、当歳時のセレクトセールで声がかからなかったということだ。

 このように、誰の目にもとまらなかった馬が名馬となることはよくある。今年のセレクトセールでも、数少ない主取りの中に大物が潜んでいる可能性は大いにあるはずだ。

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