【新潟記念】ライトバック 鋭伸ラスト1F11秒4 精神面も大人に 51年ぶりの3歳牝馬Vへ万全

デイリースポーツ

2024年08月29日(木) 06:00

 51年ぶりの3歳牝馬Vを目指すライトバック(奥)=撮影・石湯恒介

 「新潟記念・G3」(9月1日、新潟)

 桜花賞オークスでともに3着だったライトバックが28日、歴史的V達成へ準備を整えた。栗東CWでの最終リハでは、余力を残しながらもラスト1F11秒4の鋭い伸びを見せ、順調な仕上がりをアピール。3歳牝馬が新潟記念を勝てば51年ぶりという偉業だが、歴史に名を刻む力は十分ある。初対戦となる古馬を相手に自慢の末脚をさく裂させ、悲願のG1奪取に臨む秋へ向けて弾みをつける。

 歴史的Vを飛躍の秋につなげる。ライトバックが73年ヤマテスコ以来、51年ぶりの3歳牝馬による新潟記念Vを狙う。グレード制導入(84年)後は3歳牝馬の勝利はない。ただ、G1で連続3着の末脚は一級品。歴戦の古馬をなで切りにする能力は秘めている。

 栗東CWでの最終追い切りではアンリーロード(4歳2勝クラス)を4馬身半追走。道中は春よりも我慢が利いた走りで手応え十分に直線に向くと、馬なりのまま内から鋭く伸びて半馬身先着。楽々と6F83秒2-37秒1-11秒4の好時計をマークした。見守った茶木師は、秋を見据えた余力残しの仕上げを強調しつつ「テンションが上がりやすいので、無理せず、しまいだけ促す感じ。前に馬を置いて辛抱もできていたし、いい調教ができました」とうなずく。

 激しい気性の課題がありながらも、桜花賞オークスはともに僅差の3着。前走後は早々に目標を新潟記念に定め、ノーザンファームしがらきへの放牧を挟んで今月上旬に帰厩。師は「背が高くなり、キ甲も抜けてかっこ良くなりました。精神的な成長も感じますし、とてもいい夏を過ごせましたね」と目を細める。

 3歳牝馬による半世紀ぶりの勝利へ。「広いワンターンの2000メートルはベストの舞台。甘い戦いにはならないと思いますが、ここで歴戦の古馬にもまれる経験は今後に絶対生きてくる」。確かな成長を見せるキズナ産駒が、夏を締めくくる。

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