【神戸新聞杯】メイショウタバルが圧逃!浜中俊騎手「こういう形になればしぶとい」春2冠不完全燃焼からのリベンジ

スポーツ報知

2024年09月23日(月) 06:30

メイショウタバル(右)が逃げ切って重賞2勝目(カメラ・高橋 由二)

◆第72回神戸新聞杯・G2(9月22日、中京・芝2200メートル、稍重)

 菊花賞トライアル(3着まで優先出走権)の第72回神戸新聞杯・G2が22日、中京競馬場で行われ2番人気のメイショウタバル(浜中)が逃げ切りV。皐月賞17着、日本ダービー出走取り消しから一転、本領を発揮し最後の1冠でのリベンジを目指す。

 圧巻の逃走劇で、実力を証明した。メイショウタバルは浜中のゲキに応え、ゴール前で最後の力を振り絞る。昼間の雨で渋った馬場をものともせず、猛追するジューンテイク(2着)を半馬身差で振り切った。重賞2勝目へ導いた鞍上は「強かったですね。毎日杯でも似たような馬場状態で強い競馬をしたので、今日のような馬場は、むしろ向くと思っていました。こういう形になればしぶといです」とうなずいた。

 6馬身差で圧逃した毎日杯の強さを取り戻した。大外枠から好スタートを決め、果敢にハナを奪って道中はマイペースに持ち込む。最初の1000メートルが1分ジャストのミドルペースで、ギアを上げて次は59秒3。底力を発揮したラスト1ハロンは12秒5にまとめて逃げ切った。鞍上は「無理に手綱を押すことはせず、馬の気分に任せました。馬とのコンタクトを優先しました」。その言葉通り抜群の折り合いで、最後まで先頭を譲らなかった。

 春の大舞台では悔しさを味わい続けた。皐月賞は猛ペースの逃げで失速して最下位の17着に終わり、ダービーは左後脚の挫石で無念の出走取り消し。秋初戦で本来の走りを見せ、石橋調教師は「よく最後まで踏ん張ってくれた。馬に感謝だね」と喜びもひとしおだった。父ゴールドシップも12年に神戸新聞杯を勝っており、父子制覇を達成。父は本番の菊花賞も制しており、クラシック最終戦での父子制覇へ夢は広がる。トレーナーは明言を避けたが、このまま順調なら3冠目に向かう見込みだ。

 浜中は14日の中京10Rでの斜行により来週28日から開催4日の騎乗停止に。スプリンターズSナムラクレアに騎乗できなくなったが、菊花賞(10月20日、京都)には騎乗可能。09年にスリーロールスで自身がG1初制覇をした菊の舞台へ、「間隔を空けて、精神的な部分がフレッシュになって、ちょっとずつ大人になってきています。無事にこのまま本番を迎えられたら」と期待。夏を越して成長した姿を示し、会心の勝利で次の決戦へ堂々と進む。(山本 理貴)

 ◆メイショウタバル 父ゴールドシップ母メイショウツバクロ(父フレンチデピュティ)。栗東・石橋守厩舎所属の牡3歳。北海道浦河町・三嶋牧場の生産。通算7戦4勝。総獲得賞金は1億1448万1000円。主な勝ち鞍は24年毎日杯・G3。馬主は松本好雄氏。

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