【天皇賞・秋】ドウデュース“完璧”リハ!豪快加速ラスト1F11秒2 友道師「絶好調」

スポニチ

2024年10月24日(木) 05:30

併せ馬にてポリトラックで追い切るドウデュース(左)(撮影・亀井直樹)

 芝中距離最強を決める「第170回天皇賞・秋」の最終追い切りが23日、東西トレセンで行われ、年内引退が発表されているドウデュースはポリトラックで万全のG1V仕上げ。鞍上の武豊(55)は勝てば保田隆芳元騎手が持つ天皇賞・秋7勝の歴代最多勝記録に並ぶ。同レースは24日に出走馬と枠順が確定する。

 一戦一戦、全力投球。武豊と友道師が異口同音に掲げた今秋のスローガンにふさわしい最終追いだった。僚馬シヴァース(3歳2勝クラス)を4馬身追走。直線内から並びかけたドウデュースの前肢が大地を豪快に捉える。見守った友道師が「無駄な肉がそがれてより筋肉が強調されるようになった」と目を細める。彫刻作品のような馬体はポリトラックを6F81秒1〜1F11秒2であっという間に駆け抜けていった。

 ゴール前で併入したが、ドウデュースはゴール板を過ぎても上機嫌に快走。「どちらかというと昨秋の方が夏の暑さに堪えていて、ようやく間に合ったかなという感じでレースを迎えたので、今年の方が自信を持って送り出せる。秋初戦としては絶好調」と指揮官。夏を越し、心身ともに充実。春は手を焼いた馬っ気も鳴りを潜めているという。師は「ハーツクライの成長力かな」と止まらぬ進化の理由を晩成の血に求めた。

 1週前に武豊を背にCWコースで追って、当週ポリトラックで仕上げるのはかつてのG13勝と同じ過程。春秋合わせて天皇賞14勝の盾男は「やっぱりこの馬は普通じゃない。(1週前追いは)言うことなく、全てが良かった。今度こそ彼らしいレースをして結果で応えたい」と仕上がりに太鼓判を押す。指揮官も「ジョッキーのコメントの通り、完璧。何の問題もなかった」と自信を隠さない。

 競馬界をけん引したドウデュース劇場もいよいよ最終章。21年、相棒が21度勝てなかった“鬼門”朝日杯を堂々と先頭で駆け抜けた。22年、無敗の2歳王者は中山での挫折を乗り越え、逆襲のダービー馬となった。23年、海外での屈辱を、宿敵イクイノックスに喫した敗北を糧に、グランプリ有馬記念で劇的な復活を遂げた。そして24年、春は期待に応えられなかったが、ファンも、武豊も「ドウデュースはこんなものではないと信じている」。史上7頭目の4年連続JRA・G1制覇が懸かる有終の秋。千両役者は何度だって返り咲く。

 《令和初4年連続G1制覇へ》ドウデュースは2歳時の21年朝日杯FSから22年ダービー、23年有馬記念と3年連続でJRA・G1制覇中。今年JRA・G1を勝てばグレード制導入の1984年以降では7頭目となる。令和初の4年連続G1制覇ホースとなるか。

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