【ファンタジーS】ダンツエラン重賞初参戦V!鼻差接戦制した、本田師5年ぶり重賞勝利

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2024年11月03日(日) 04:32

ゴール前で外から差し切るダンツエラン(12)(撮影・亀井直樹) 

 不良馬場の激しい追い比べで勝ち切った。「第29回ファンタジーS」が2日、京都競馬場で行われ、団野大成(24)騎乗の4番人気ダンツエランが中団から脚を伸ばして重賞初参戦で鼻差V。本田優師(65)は5年ぶりの重賞制覇を飾った。2着に10番人気モズナナスター、3着に15番人気ベルビースタローンが入り、3連単62万馬券が飛び出す波乱となった。

 直線、末脚を信じて必死に追った。上位3頭の叩き合いはダンツエランの首が下がったところがゴール。鼻差の接戦をものにした。新馬勝ち以来、2戦ぶりのコンビとなった団野は「最後はつらくなったと思いますが、今日の馬場(不良)もこなしてくれました」と泥だらけのパートナーをねぎらった。

 内からハナを主張したモズナナスターが前半3F通過36秒0と緩めのラップを刻む中、中団より前めの6番手で折り合いに専念した。「気が良すぎるので折り合いに苦労した」。道中は前に壁をつくって懸命になだめながら直線へ。朝から降り続く雨で水分をたっぷり含んだタフなコンディション。傷みが少ない馬場の真ん中から力強く脚を伸ばし、重賞初制覇のゴールに飛び込んだ。「何が何でも前へ、という馬ではない。最後はいい脚。次に向けて(折り合い面の)課題はあるけど勝てて良かった」と胸をなで下ろした。

 本田師はランスオブプラーナで制した19年毎日杯以来、5年ぶりの重賞制覇。「久しぶりに勝てて良かった」と笑みを浮かべ、レース運びに関しては「控える競馬で馬場のいいところを通るのは作戦通り」と、してやったりの表情。ハナを切って3着に敗れた前走りんどう賞を踏まえ「逃げて、しまいが甘くなった。今日は稽古通り、最後も脚を使ってくれた」とうなずいた。

 かつて本田師が手がけ、17年桜花賞を制したレーヌミノルは前年の阪神JF3着と涙をのんだ。「レーヌミノルはデビュー前から大物だった。まだ(あの馬ほど)派手な勝ち方ではないけど、この馬も能力は高いからね」と素質を評価。この後は阪神JF(12月8日、京都)が視野に入る。厩舎の偉大な先輩を超える、2歳女王のタイトルを獲りに行く。

 ◆ダンツエラン  父ロードカナロア 母ミスチヴァスミスティ(母の父イントゥミスチーフ)22年4月6日生まれ 牝2歳 栗東・本田厩舎所属 馬主・山元哲二氏 生産者・北海道浦河町の宮内牧場 戦績3戦2勝(重賞初勝利)獲得賞金3947万2000円。馬名の意味は冠名+飛躍、飛翔(フランス語)。

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