【JBCクラシックレース後コメント】ウィルソンテソーロ川田将雅騎手ら

ラジオNIKKEI

2024年11月04日(月) 20:26

川田将雅騎手騎乗のウィルソンテソーロが勝利(c)netkeiba、撮影:稲葉訓也

 4日、佐賀競馬場(晴・良)で行われた第24回JBCクラシック(ダート2000m)は、1番人気ウィルソンテソーロ(JRA)が4馬身差で快勝した。道中は好位につけ、2周目3コーナーでスパートして先頭に立つと一気に後続との差を広げて、直線では独走に持ち込んだ。勝利騎手は川田将雅。勝ちタイムは2分8秒0だった。

 2着は4番人気メイショウハリオ(JRA)、さらに3馬身差の3着は7番人気キリンジ(兵庫)。2番人気ウィリアムバローズ(JRA)は6着、3番人気ノットゥルノ(JRA)は5着だった。

 ウィルソンテソーロは北海道日高町のリョーケンファームの生産馬。父キタサンブラック母チェストケローズ(母の父Uncle Mo)、5歳牡馬。JRA美浦・小手川準調教師の管理馬。通算成績は19戦8勝、重賞は4勝目でGI(JpnI)は初制覇となった。

レース後の関係者のコメント

1着 ウィルソンテソーロ(馬主 了徳寺健二氏)
「佐賀のみなさんありがとうございます。ウィルソンテソーロは私が北海道に作った牧場の第一期生なのです。感慨もひとしおです。ウィルソンテソーロとジョッキーを信じていましたので必ず先頭で走ってくれると期待していました。ゴールの瞬間は感無量です。きょう一番喜んでいるのは北海道の牧場のスタッフ達だと思います。みんなありがとう!

 (佐賀開催のJBCについて)私も九州人、鹿児島の出身ですので、本当に嬉しく思います。佐賀の皆様本当にありがとうございました」

(川田将雅騎手)
「本当にありがとうございます。皆様にこれだけ祝福していただけることが本当に嬉しいです。何よりも具合が良かったですし、かならず勝つ競馬をしようと、ウィルソンとともにこのレースに挑みましたし、個人的なことですがここで生まれ育ちましたので、ゲート裏を回っているときに、あそこで僕はちびっこ相撲の練習をしていましたから、そんなところでJBCを開催してくれるようになり、これだけ素晴らしい馬と巡り会えて佐賀に来ることができて、レディスクラシックで勝ち切ることはできませんでしたが、皆さんからの声援の暖かさというのも非常に感じましたし、このクラシックでウィルソンとともに勝ち切るということで、これだけ皆さんから暖かい声援をいただけるというのが騎手冥利に尽きるなと。

 この小さい佐賀競馬場で生まれ育ち、いろいろなところを旅させていただいてレースさせていただいていますが、地元でGIを勝つというのはこんなに感極まるものなのだなと、本当に嬉しく思っています。

(ウイニングランについて)普段ならばこういうことはしないように乗っているのですが、こうしてウィルソンが勝ってくれて、ぜひ皆様に近くでウィルソンを見ていただきたいと思ってゆっくりと一周回らせていただいて、本当に暖かい声援をありがとうございました。

 この日程が決まって、ブリーダーズカップに行くということも決まっていましたし、開催的に間に合うということも分かって、先日のブリーダーズカップでは良い結果を得ることができなかったのですが、急いで帰ってきて、こうして暖かく、皆様の目の前で競馬ができたことを心から感謝しています。

 ウィルソンはなかなか勝ち切ることができず、それでも素晴らしい競馬を続けながら、一歩一歩成長して、GI馬までたどり着いてくれましたし、同じオーナーのウシュバテソーロに追いつけるようにこれからもウィルソンとともに精進していきたいと思います。

 そして、初めてJBCを開催していただき、これだけのお客さんに集まっていただいて、遅くまで、本当にありがとうございます。佐賀競馬は通年やっていますので、この開催だけに限らず、一年中九州の皆様に競馬の喜びをと頑張っていますので、ぜひこれからも足を運んで頂きたいと思いますし、僕自身も生まれ故郷の佐賀競馬場の活躍する姿を楽しみに見たいと思いますし、JRAの馬でお邪魔してすべてを負かしてやりたいとも思っていますし、これからも皆さんとともに競馬を楽しんでいけたらと思います」

(小手川準調教師)
「川田騎手があのようなガッツポーズをしたのを初めて見て、自分もこみ上げてくるものがありました。本当にホッとしました。あれだけの馬を勝たせられなかったのは情けないという気持ちがあり、この中間は何が何でもGIを勝たせたいという気持ちでやってきました。ただ今思うと、ウィルソンが自分にGIを勝たせてくれたような気がします。本当にすごい馬です。

 今年はドバイに行ったり韓国への輸送も経験したりと、その中で精神的にとても逞しくなりました。きょう出張馬房でウィルソンを見たら堂々としていたので、これならいい勝負をできると思いました。(パドックで)ご機嫌なときは首をかしげるのですが今日もそんなポーズをとっていて、ご機嫌で歩いてくれていると感じていました。川田騎手も今年に入ってからウィルソンの精神面の成長を褒めてくれていて、以前はジョッキーが乗ってからテンションが上がっていたのですが、我慢できるようになっていて、成長を感じました。

 競馬に行ったら馬と騎手に任せるだけで、信じて見ているだけでした。騎手も厩舎も今回は勝ちにこだわるのがテーマだったので、川田騎手も同じ思いだったのかなと思います。

 きょうこれだけ頑張って走ってくれたので、しっかり馬の状態をみて今後のことを決めて行きたいと思います」

2着 メイショウハリオ(浜中俊騎手)
「今回は調教から気配が良かったので、久々にいい手応えを掴めて競馬にいけるかなという感じでした。結果は負けましたが良かったと思います。よく頑張って走ってくれました」

3着 キリンジ(笹川翼騎手)
「前とは差がありましたがこの馬の走りはできましたし、最後も脚色が鈍らずにシルトプレを凌いでくれたのでいい競馬だったのではないかと思います。レースは一通り見させていただいて、この馬の持ち味は長く脚を使えるところだと思ったので、どうやったらそれをフルに生かせるのかという競馬のプランを組み立てました。

 ある程度強い馬が先に行ってくれて、僕は前半はリズムを整えることに集中して、3コーナー前くらいから予定通りロングスパートという形で、馬に頑張ってと伝えました。速い脚があまりないのですが大きなストライドで長くいい脚を使ってくれるので、見た目以上にスピードがでているタイプです。

 今日も強い相手にやれていますし、乗せていただいて特徴も分かったので、また次に乗ることがあれば自信をもっていきたいと思います」

4着 シルトプレ(石川倭騎手)
「終いを伸ばすイメージでプランを立てていて、ある程度思い通りには乗れたと思います。前が流れて展開が向けばいいなという感じでした。馬のリズムが良かったですし、周りに馬がいなかったので、道中はいいリズムを作れていました。それが終いの脚につながったと思います。3着は欲しかったですが...。

 この馬にとって課題というか、輸送がひとつの鍵になっていたので、早めにこちらに来て、馬体重もあまり減らずに来られました。それが好走の要因だと思います。これだけ大きいレースでいい走りをしているのですがまだ交流重賞を取っていないので、そこを目標に頑張りたいです」

5着 ノットゥルノ(武豊騎手)
「流れとしては悪くなかったし形も悪くはありませんでした。ただ勝つ時と負ける時とで...。3コーナーから行きっぷりが悪くなりました。成績に波がありますね。勝つ時は(勝負どころから)グンと行くのですが...」

6着 ウィリアムバローズ(坂井瑠星騎手)
「自分のペースでリズム良く運べて、雰囲気も良かったですし、最後までしっかり頑張ってくれたと思います」

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