今年も始まるダート三冠への道 ブルーバードC前に競走体系をおさらい

2025年01月22日(水) 08:30 20 30

昨年のブルーバードCを制したアンモシエラ(写真左、撮影:高橋正和)

 船橋競馬場で1月22日(水)に行われるブルーバードカップから、ダート三冠に向けた戦いが本格化する。昨年は羽田盃アマンテビアンコ東京ダービーラムジェットが勝ち、秋のジャパンダートクラシックは米国遠征帰りのフォーエバーヤングが制した。いま一度、昨年の結果を振り返るとともに、ダートグレード競走を中心に三冠の競走体系を整理しておきたい。

ブルーバードC 1月22日(水) JpnIII・船橋ダ1800m
出走枠:中央3頭・地方11頭

 1着となった「地方所属馬」には、羽田盃への優先出走権が与えられる。JRA所属馬が勝っても出走権利は得られないが、三冠前哨戦の京浜盃雲取賞はいずれもJRAの出走枠が3頭の狭き門であり、ここで賞金加算をすればトライアル出走に確実性が増す。昨年は牝馬のアンモシエラが白星を飾った。

雲取賞 2月19日(水) JpnIII・大井ダ1800m
京浜盃 3月26日(水) JpnII・大井ダ1700m
出走枠:中央3頭・地方13頭

 5着以内に入ったJRA所属馬上位2頭、および地方所属馬の上位2頭(着順は問わない)に羽田盃への優先出走権を付与。同レースの中央出走枠は4頭のため、いずれかで権利を獲得することがほぼ必須となる。ただし、京浜盃JRA所属馬は、「雲取賞に出走していない馬の中で収得賞金上位(500万超)の馬が優先」という制限があり、トライアル両方に出ることは難しい。

羽田盃 4月29日(火) JpnI・大井ダ1800m
出走枠:中央4頭・地方12頭

 雲取賞京浜盃で得た優先出走権を持っているJRA所属馬で4頭の出走枠が埋まらない場合、先の2競走で5着以内となった上位馬→収得賞金順での選定となる。昨年は8頭での争いとなり、雲取賞2着からの臨戦だったアマンテビアンコが勝利。ここで5着以内となったJRA所属馬の上位3頭、および地方所属馬の上位3頭(着順は問わない)には、東京ダービーへの優先出走権が与えられる。

ユニコーンS 5月3日(土) GIII・京都ダ1900m

 昨年から京都ダ1900mでの開催となり、施行時期も1カ月ほど早まった。2着以内となったJRA、地方所属馬それぞれ1頭に東京ダービーへの優先出走権を付与。昨年2着のサトノエピックは権利を手にできなかったが、アマンテビアンコ東京ダービーを回避したため、同レースへの出走が叶った。

東京ダービー 6月11日(水) JpnI・大井ダ2000m
出走枠:中央4頭・地方12頭

 羽田盃ユニコーンSで得た優先出走権を持っているJRA所属馬で4頭の出走枠が埋まらない場合、羽田盃5着以内またはユニコーンS2着以内となった上位馬→収得賞金順での選定となる。昨年はラムジェットが重賞連勝で春の3歳ダート王者に輝いた。

レパードS 8月10日(日) GIII・新潟ダ1800m

 以前と開催時期や条件に大きな変わりは無い。JRA所属馬、地方所属馬を問わず、勝ち馬にはジャパンダートクラシックへの優先出走権が与えられる。昨年はユニコーンSで3着に敗れたミッキーファイトが、ここで初タイトルを手にした。

不来方賞 9月2日(火) JpnII・盛岡ダ2000m
出走枠:中央5頭・地方11頭

 かつてはダートG1、近年は地方限定重賞として行われていたダービーグランプリと、伝統の重賞だった不来方賞を統合して、昨年からダートグレード競走化。出走は収得賞金順となる。JRA所属馬、地方所属馬を問わず、勝ち馬にはジャパンダートクラシックへの優先出走権を付与。昨年はサンライズジパングが快勝し、三冠最終戦へと駒を進めた。

ジャパンダートクラシック 10月8日(水) JpnI・大井ダ2000m
出走枠:中央7頭・地方9頭

 これまで7月開催だったジャパンダートダービーを改称、10月上旬に移設した。出走枠は以前と変わらない。不来方賞ユニコーンSの1着馬以外は、収得賞金順での出走となる。1着馬にJBCクラシックへの優先出走権が与えられるようになり、Road to JBCの役割も持つことになった。昨年はフォーエバーヤングが完勝。海外遠征のため春二冠には不出走だったが、ひさびさの国内戦で能力の高さを改めて示した。

 今年もいよいよ始まるダート三冠への道。未来のダート王者はどこに眠っているのか。競走体系を頭に入れて、前哨戦からレースを楽しみたい。

【競走体系】
ブルーバードC

雲取賞
京浜盃

羽田盃

↓ ユニコーンS
↓   ↓
東京ダービー

↓ レパードS不来方賞
↓      ↓
ジャパンダートクラシック

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  • ライさん

    2025/1/22 11:02

    そんなに複雑すぎるルールですかね…?
    単純に「本戦(羽田盃等々)に出たかったらトライアルで上位入着して権利取ってね」くらいなものだと思うのですが

    中央馬の出走が限られてるのは元が南関クラシックだから仕方ありません。中央馬の扱いが不満なら、それはJRAに言うべき

  • こけるはずないのにさん

    2025/1/22 8:52

    中央馬が狭き門過ぎる…。

  • Pさんさん

    2025/1/22 11:05

    協会も芝はJRA、ダートは地方にって過去で語っていた様に、JRA枠を増やすと言うよりは地方競馬所属から。。。ってのがコンセプトにあります。
    現状2歳~3歳までのJRAの番組表ではダート競争が少ない。なので早目から出走できるダート馬は坂路がある門別に入厩。
    以前は南関以外の各地方競馬場では新馬戦が成立しませんでしたが、ネクストスター競走を各地で開催する事で新馬から各ブロックでデビューする仔達も増えてます。
    昨年も各地で強い馬が出てきています。
    3冠だけで考えると現状出走枠問題はありますが、ダートレース全体で考えると地方競馬活性から数年後には3冠レースで勝ち負け出来る馬が現れ、出走頭数も増えていくのではないでしょうか。
    羽田盃から昨年のJDCくらい集まると盛り上がりますね。

  • アルフィーサードさん

    2025/1/22 10:34

    中央と地方だけでなく、南関の間でも賞金格差があるから、単純に収得賞金順に出来なくて、ルールがやや複雑化している。出走権利を得るチャンスを出来るだけ公平にした上でレベルも維持するためには、まだまだ改良の余地はあるだろう

  • シングルターボさん

    2025/1/22 19:28

    まて、3冠には関係ないけど、古馬との戦いへの前に地方馬なら、楠賞がある。

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