ロイヤルファミリーさながら? 戸崎騎手が京王杯2歳Sで魅せた人気薄での逃げ切り

2025年11月05日(水) 08:30

14年の京王杯2歳Sを制したセカンドテーブル(14年11月撮影、ユーザー提供:モエロウエクラさん)

 競馬業界で話題のドラマ「ザ・ロイヤルファミリー」。その第2話では戸崎圭太騎手が騎乗したロイヤルイザーニャが逃げ切って波乱を演出していた。では、実際の重賞で戸崎圭太騎手が最も単勝高配当で勝利したレースは? その答えは14年の京王杯2歳S。伏兵のセカンドテーブルで鮮やかに逃げ切った一戦を振り返る。

 この年の京王杯2歳Sには明確な主役がいなかった。1番人気には単勝2.7倍でニシノラッシュが推されたが、条件クラスのくるみ賞をハナ差で制したばかり。不動の軸馬という雰囲気ではなかった。実際にワキノヒビキアクティブミノルサフィロスロンバルディアまでの5頭が単勝オッズ1桁台で、混戦ムードが漂っていた。

 レースは伏兵のセカンドテーブルが逃げた。他馬のマークが緩いことも利用して、テン乗りの戸崎圭太騎手はスローペースに落とす。前半600mは35秒4。これなら前有利は明らかだ。直線に向いて後続が追い上げを図るが、戸崎騎手は手綱を持ったまま。そして残り400mで追い出されると、迫ってきたアポロノシンザンをグイッと突き放した。かわってサフィロスニシノラッシュが伸びてきたものの、残り100mでは早くも勝負あり。関西から遠征した11番人気の伏兵が、1馬身半差の完勝で重賞初制覇を果たした。

 その後はしばらく低迷したセカンドテーブルだが、古馬となって復活を果たす。惜しくも重賞2勝目には届かなかったが、水口優也騎手とのコンビで躍動。芝スプリント戦線を大いに盛り上げたのだった。

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