【BCクラシック】フォーエバーヤング昨年3着の雪辱果たす 矢作師「力をつけている」

スポニチ

2025年10月30日(木) 05:21

デルマー競馬場で調整されるフォーエバーヤング(C)Shamela Hanley//Eclipse Sportswire/Breeders Cup

 世界の“YAHAGI”が昨年の雪辱へ闘志を燃やす。米国競馬の祭典「ブリーダーズカップ」が現地時間10月31日、11月1日の2日間にわたり、西海岸のデルマー競馬場で行われる。

 矢作厩舎は3競走に3頭を送り込む。メインのBCクラシック(1日=日本時間2日早朝)には昨年同レース3着のフォーエバーヤングが参戦する。米クラシック初戦のケンタッキーダービー(3着)に続く、2度目の遠征となった昨年は最内1番枠から仕掛けて、好位から進める積極的なレース運び。勝負どころで苦しい手応えに映ったが、直線は再度盛り返して同世代ライバル2頭に迫った。矢作師は「あの枠を引いたことで、戦法の幅が狭くなった。そして、正直あれほどまでハイペースになるとも思っていなかった。そのあたりの(流れの)読み違いもあった。状態が良かっただけに(結果に)少しがっかりしたけど改めてレースを見ると、いったん4番手まで下がって3着に来たのは(この馬の)底力とも思える内容だった」と振り返る。

 4歳になった今年初戦のサウジCは香港の雄ロマンチックウォリアーとの死闘を首差で制し、続くドバイワールドCは本来の力を発揮できない精神状態の中でも3着に好走。ワールドクラスの実力を見せ付けた。指揮官は「ドバイは参考外。まだ4歳なのでパワーアップしてもらわないと困るが、去年に比べて力をつけている」と目を細めた。

 今年も昨年同様、舞台は西海岸のデルマー競馬場。23日未明(現地時間)に現地に到着。入厩後は順調に調整が進められている。「到着後も順調に来ている。むしろ太いぐらいの感じで、連日バリバリと乗り込んでいます」と順調ぶりを伝えた。28日に決まった5番の枠順も追い風。「抽選運のない方だけど、とてもいい枠を引けた」と歓迎する。主戦の坂井も「内も外も見ながら行けるのでいい枠だと思う」と力を込めた。

 日本人トレーナー初のブリーダーズカップ制覇の快挙を達成した思い出のデルマー競馬場。21年ラヴズオンリーユー(BCフィリー&メアターフ)、マルシュロレーヌ(BCディスタフ)で米国にその名をとどろかせた。「昨年は日本から19頭遠征していたけど、今年は(日本馬が)少なくて、落ち着いた環境で調整ができている。(西海岸は)気候もいいからね」

 大台も目前だ。05年開業以来、JRA、海外、地方を含めて先週終了時点でトータル997勝。“1000勝”までマジック3に迫っている。BC開催には僚馬のスウィッチインラヴ(ジュベナイルフィリーズターフ=現地31日、芝1600メートル)、アメリカンステージ(スプリント=現地11月1日、ダート1200メートル)の2頭も参戦。「週末には日本で(管理馬が)出走するし、簡単ではないけど(アメリカで)3頭とも勝つつもりでいきますよ」と力強く結んだ。チーム一丸となり、ダート世界ナンバーワンの座を獲りにいく。

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