◆第30回東京スポーツ杯2歳S・G2(11月24日、東京競馬場・芝1800メートル)追い切り＝11月20日、栗東トレセン

　整えるだけだった。テルヒコウ(牡2歳、栗東・矢作芳人厩舎、父コントレイル)は坂路でアメリカンサクラ(新馬)を3馬身半追走。手綱が動く僚馬に対し、楽な手応えのままで軽快なフットワークは勢いを増し、53秒7―12秒4で首差先着した。

　「前走時よりも楽な感じで、時計もソコソコ出ていたから」と藤田助手。前走から中3週だが、中間の調整には軽い“スパイス”を加えた。CWコースが今回の東京と同じ左回りになる日曜日に2回追い切り。9日には6ハロン85秒2―11秒8と長めでしっかりと追った。「その効果があればいいですね」と同助手は笑う。

　父のコントレイルが1分44秒5のレコードVを飾ったレースで、矢作厩舎の管理馬。さらに、ロックバンド「GLAY」のTERUが名付け親。注目を集める要素は多い。「ストライドの大きな馬だし、東京コースは好材料だと思う」と同助手。衝撃の舞台で偉大な父のDNAが目覚める。(山本　武志)