今週の土日は「中山・阪神・中京」の3場開催。

　重賞は土曜日にステイヤーズS(GII・中山・芝3600m)と鳴尾記念(GIII・阪神・芝1800m)。そして日曜日はダート頂上決戦・チャンピオンズカップ(GI・中京・ダート1800m)が行われる。

　過去10年データを使って馬券ヒントを見つけるこのコーナー。今週は、GIチャンピオンズCでの狙いどころを探していこう。

1.もっとも成績良いのは何番人気馬？

　いつものようにまずは上位人気馬のチェックから。

　チャンピオンズCの1番人気馬は過去10年で4勝。成績は[4-3-0-3]。連対率70パーセントでまずまずの成績といえる。

　2番人気馬は1勝。成績は[1-1-0-8]。こちらは成績いまひとつの様相。一方、3番人気馬は[1-3-2-4]で馬券圏内多く相手候補としては良い。

　上位3番人気までの馬以外の4勝分は、4番人気・6番人気・8番人気・12番人気がそれぞれ1勝ずつ。人気薄馬もまずまず台頭しているレースだ。秋のGIシリーズのなかでも比較的穴馬券を狙えるレースといってもいいだろう。

2.リピーター傾向は強い？

　このレースの前身は阪神競馬場開催だったGIジャパンカップダート(ダート1800m)で、阪神では08年から13年までの6年間開催。それ以前は同名の東京ダート2100mで7年間開催されていた。

　その時代も含め、このレースではいわゆるリピーターの好走が多かった。10＆11年トランセンド連覇。11〜13年で3年連続2着ワンダーアキュート。12＆13年連続3着ホッコータルマエなど、多くの馬が複数年で馬券になっている。なかでもホッコータルマエは阪神開催での連続3着から、中京競馬場開催となった初年のチャンピオンズCで1着となっている。

　中京開催となってからもこの傾向はわりと顕著。

　15年3着＆16年1着サウンドトゥルー、17年1着＆19年2着＆20年2着のゴールドドリーム、19年3着＆20年3着インティ、20年1着＆21年2着チュウワウィザードなど、前例はかなり多い。

　しかし22年は、21年1着テーオーケインズが、断トツの人気になりながら4着敗戦。23年も、22年2着クラウンプライドが11着敗退。テーオーケインズも再び4着で雪辱を果たせずとなった。

　一転、昨年は一昨年の上位3頭・1着レモンポップ、2着ウィルソンテソーロ、3着ドゥラエレーデが揃って出走、結果もまったく同じ着順になるという珍事発生。

　明らかにリピーター好走傾向強いレースだといっていいだろう。今年も23・24年と連続2着しているウィルソンテソーロが出走。またもリピーター好走となるのかどうか。

3.「前走地方重賞」らのローテ優勢？

　前走ローテーションはどこからが好成績なのだろうか。

　実際、中京開催の始まった14年から21年までの8年間は、すべて「前走地方重賞」を使っていた馬が勝利していた。勝ち馬は前走JBCクラシックからが4頭。前走南部杯(JpnI)からが2頭。日本テレビ盃(JpnII)とJBCレディスクラシック(JpnI)からが1頭ずつとなっていた。

　しかし22年、前走シリウスS(GIII・中京・ダート1900m)1着のジュンライトボルトが勝利して「前走地方重賞」のパターンは崩れる。それでも2着には前走JBCクラシック2着のクラウンプライド。そして再び一昨年、昨年と1、2着に「前走地方重賞」経由タイプが台頭。相変わらず前走地方重賞経由組の相性は良いといえるだろう。

4.やっぱり内枠が強い？

　過去10年のチャンピオンズCはすべて15頭か16頭立ての開催。全体的な過去データから判断すれば「やや内枠有利」といえそうだ。

　しかし、23年、それまで1頭も馬券圏内になっていなかった8枠15番の大外にレモンポップが入って逃げ切りの1着。強ければ枠関係なしという結果を出してくれた。そのレモンポップは昨年さらに有利な1枠2番の絶好枠に入り連勝。今年もやはり内枠の馬には注意しておきたい。

5.人気薄はどんなタイプを狙えばいい？

　最後に人気薄のパターンを見ていきたい。

　過去10年、8番人気以降で馬券圏内になっている馬は11頭。なかでも2ケタ人気では、10番人気2頭・12番人気2頭・14番人気1頭が馬券になっている。

　そして11頭中、1着は2頭・2着は3頭・3着が6頭。人気薄狙うならば3頭目あるいは3着候補がいいのかも。

　しかし前走・着順・年齢・人気順など、絞り込みをしようとしても特別な傾向は見つけづらい。それでも11頭中、半数以上の6頭が3枠までに入っているので、やはり内目のほうがやや有利ということになるのか。