「チャンピオンズＣ・Ｇ１」（７日、中京）

　好位で運んだ３番人気のダブルハートボンド（牝４歳、栗東・大久保）が、内から伸びた２番人気のウィルソンテソーロとの激しいたたき合いを制してＧ１初制覇を飾った。１５年サンビスタ以来となる１０年ぶりの牝馬Ｖを達成。鞍上の坂井は２３、２４年に連覇に導いたレモンポップに続く、３連覇を成し遂げた。３着争いも接戦で７番人気のラムジェットが制した。４着には８番人気のメイショウハリオが入った。１番人気のナルカミは１３着に敗れた。勝ち時計は１分５０秒２（良）。

　殊勲の坂井は「本当に素晴らしいのひと言ですね」と相棒をたたえる第一声。「牝馬でここまで順調に来られなかったけど、Ｇ１に来るだけでも難しいのに、勝てて本当にすごいと思います。追い切りではイマイチかなと思ったんですが、レースで走ればいいと馬も思っていたんだと思います」と実戦で真価を見せたパートナーの走りに驚いていた。

　「（レースプランは）そんなに決めていなかった。内と外の感じを見ながら進めました。３、４コーナーの雰囲気も良かったですし、自分の分は走ってくれると思いました。しっかりと力を出し切れましたし、ウィルソンテソーロが内から来ていましたけど、もうひと踏ん張りしてくれたのは彼女の頑張りだと思いますし、強いダブルハートボンドでした」と、その走りを改めて絶賛した。

　自身は２３、２４年のレモンポップに続く３連覇を達成したものの、「僕の３連覇というより、この馬がＧ１馬になれたこと、牝馬で１０年ぶりにチャンピオンズＣを勝つことができたことがうれしいです。牧場、大久保厩舎の皆さんの頑張りをこうして結果につなげることができて良かったです」と周囲のサポートに勝利で応えられたことを喜んでいた。