メイショウマンボ塩見覚助手「このままでは終わりたくない」/有馬記念

デイリースポーツ

2014年12月23日(火) 14:01

メイショウマンボとともにはじめての有馬記念に挑む塩見助手

 メイショウマンボとともに初めて挑む年末のグランプリ。「僕にとっての有馬記念ですか?これまでは別世界の話だと思っていましたからね」と塩見覚助手(48)=栗東・飯田祐=は笑顔を見せる。「有馬どころか、GIは一昨年の阪神JF(10着)が初めて。マンボが僕を次々と別世界へ連れて行ってくれたんです」。人馬ともに9回目となるGIは、復活を期す場だ。

 京都府福知山市出身。動物に携わる仕事を探していたところ、知人から北海道静内のグランド牧場を紹介された。5年務めた後に栗東トレセンへ。勝負の世界に足を踏み入れたが、馬と接する喜びをかみしめる日々。競馬に対しては「さほど興味がなかった」と笑う。「なので、有馬の思い出は特に…。印象的なのは、オグリキャップが勝ったときぐらい。僕は競馬ゲームもしませんからね」。

 マンボに出会う前のキャリアハイは、オープンまで上り詰めたタイカラムーン。だが、大久保正厩舎時代はナリタブライアンメジロパーマー、加藤敬厩舎ではエリモエクセル、飯田明厩舎ではキョウワジャンヌといった看板馬が、華やかな“別世界”で活躍するのをはた目で見ていた。

 馬に携わる上で大切にしていることは「常にいい状態で出走させること」。馬に対する愛情は今も変わらないが、マンボと出会ってからは「勝負にこだわるようになりましたね」。心の奥底に潜んでいた負けん気が、沸々と沸き上がってきた。

 厩舎休憩所の机の上には、復活を願うファンからの手紙が-。「励まされたし、頑張らないと。僕もこのままでは終わりたくない」。もがき、苦しんだこの一年。夢舞台で目覚めることを願っている。

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