2014年06月12日(木) 18:00
◆芝でも発揮した瞬発力が活きた一戦
関東地方は6月5日に梅雨入りの発表があり、通常の梅雨であれば、雨はしとしと降り続くところ、今年はまるで梅雨明け前を思わせる強い雨となった。馬場は前日から不良。南関東4場の中では比較的水はけがよくない川崎競馬場は一面に水が浮く状態。当然のことながら時計の出やすい馬場となり、たとえばレース数が多い1400mの下級条件戦なら通常の良馬場であれば、おおむね1分30〜32秒での決着となるところ、前日、そしてこの日の不良馬場では1分28秒、29秒という勝ちタイムが出ていた。
水の浮くような不良馬場、特にダートでは前に行ったほうが圧倒的に有利とはよく言われるが、その時計の出やすい馬場でもスローペースに落として逃げ切ったのがエスメラルディーナだった。
好スタートを切ったのは高知のクロスオーバーだったが、鞍上がまわりを見ながらすぐに控えた。鞍上は今回初騎乗となる南関東の若手、須藤優騎手だったので、おそらく調教師からのそういう指示だったのだろう。兵庫のトーコーニーケも好スタートだったが、やはり内の2番枠に入ったエスメラルディーナがハナを切る形になった。ハロンごとのタイムは、
6.9-11.2-12.7-14.6-13.4-14.6-14.8-11.9-12.5-12.8-11.2
川崎の2100mはハイペースになることはほとんどなく、1周目のスタンド前でペースが落ち着くのが常だが、エスメラルディーナがハナに立って隊列が決まったため、4コーナーから直線に入った、残り1600〜1400mのところで14.6というラップに落ち、さらに・・・
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斎藤修
1964年生まれ。グリーンチャンネル『地・中・海ケイバモード』解説。NAR公式サイト『ウェブハロン』、『優駿』、『週刊競馬ブック』等で記事を執筆。ドバイ、ブリーダーズC、シンガポール、香港などの国際レースにも毎年足を運ぶ。
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