2015年01月22日(木) 12:00
このトウショウファルコ、実は最初は腰が甘くて後躯の踏ん張りがきかなく、競走馬としての将来が危ぶまれ、その上気候によっては蹄が割れてしまう裂蹄になったりと弱いところだらけだった。4歳の2月にようやくデビューしたものの条件級に低迷を続け、5歳になってから平地に見切りをつけ障害への転向が考えられた。ところが、障害練習をしたことで後躯が強化され、6歳の夏、格上挑戦した七夕賞で3着と好走、そこから力を発揮するようになったのだった。「窮する」状態から脱しようと障害練習という新たな道が開け、それが思わぬ展開に導いていったのだが、「窮ずれば通ず」のひとつの例と言える。
この春のクラシックをめざす若駒たちは、「窮する」と言ってもまだ未熟がゆえのところが多い。京成杯を勝ったベルーフは、凄い追い込みだったが、如何にも粗削りだ。まだ若いため口向きに問題があったり、道中物見をしてふらついたりと、勝ってもいつもハラハラさせてきた。母ゆずりの破壊力は一級品だけにどう成長していくか楽しみではある。単独調教で馬の自立を促すなどして「窮すれば通ず」に、現在取り組んでいるそうだ。
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長岡一也
ラジオたんぱアナウンサー時代は、日本ダービーの実況を16年間担当。また、プロ野球実況中継などスポーツアナとして従事。熱狂的な阪神タイガースファンとしても知られる。
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