免許のはなし

2015年02月27日(金) 18:00


◆馬主登録にも統一機関をつくるのはどうだろう

 まずは訂正から。前回、「移籍を活性化させるために」で、地方競馬の馬主資格を取得する際、申請から許可が出るまで「タイミングが悪いと2カ月以上かかる」と書いたが、これについて地方競馬全国協会・登録課から連絡をいただいた。

 昨年12月から、中央の馬主が地方の馬主資格を申請する際、馬主登録審査委員会による審査が省略されることになり、これによって、現役馬を所有している中央の馬主に限っては、原則として地方の馬主申請から許可までの期間がおおむね2週間〜4週間に短縮されたそうだ。

 たしかに期間が短くなったことでは進歩といえるが、申請書類については簡略化はされていない。団体が異なるからというのがその理由とのことだが、異なる複数の役所からいくつもの書類を取り揃えなくてはならないというのは、やはりわずらわしい。

 それで思いついたのだが、たとえば馬名登録では、現在は中央・地方に関係なくジャパンスタッドブックインターナショナルに一本化されているように、馬主の登録についても統一した専門の機関をつくればいいのではないだろうか。そして馬主登録申請の際、収入などに応じて、地方だけの馬主申請か、中央・地方共通の馬主申請にするのかを選択できるようにすればいい。中央・地方の交流が盛んになってから、以前とは比較にならないくらい馬が移動する機会が多くなっただけに、そうしたことも検討されていいのではないだろうか。

 さて、前回の訂正と補足でだいぶ文字数を取ってしまったので、免許つながりでもうひとつ。平成27年度の南関東での期間限定騎乗騎手が発表された。

http://www.nankankeiba.com/news_kiji/4531.do

 通算1000勝以上騎手の枠ではおなじみの名前が並んでいるが、今回、はじめて期間限定騎乗となるのが、高知では不動のリーディング、赤岡修次騎手だ。

 高知の騎手では、2月13日付けの本コラム「騎手を育てるということ」で、永森大智騎手の大躍進について触れたが、じつは赤岡騎手は今年のだいぶ早い段階から、「もうリーディングは無理でしょう」ということを、なにげない話の中で言っていた。永森騎手の躍進は目覚ましいが、なるほど南関東での期間限定騎乗があるなら、たしかに高知リーディングは無理ということにも合点がいく。

 高知は騎手が少ないため、2〜3日の間でも留守にしてしまうと毎日の調教で迷惑をかけてしまうということも聞いていたので、今まで期間限定騎乗をしなかったのは、そうした理由もあったと思われる。

 赤岡騎手の期間限定騎乗は、5月11日〜7月10日に予定されている。その間、交流重賞ではJpnIの帝王賞、ジャパンダートダービーがあり、JpnIIもさきたま杯、関東オークスが行われる。またそのど真ん中には東京ダービーもある。南関東の大舞台での活躍に期待したい。

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斎藤修

1964年生まれ。グリーンチャンネル『地・中・海ケイバモード』解説。NAR公式サイト『ウェブハロン』、『優駿』、『週刊競馬ブック』等で記事を執筆。ドバイ、ブリーダーズC、シンガポール、香港などの国際レースにも毎年足を運ぶ。

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