サトノクラウンが無敗制覇に挑む/皐月賞

2015年04月13日(月) 18:00


 今年の皐月賞はセンスの高い馬達が集結。中でも注目が集まるのが3戦3勝、重賞2連勝中のサトノクラウンだ。レースセンスが高く、終いの瞬発力も素晴らしい。前走の勝ちっぷりからこの馬が一歩リードしているように思える。しかし、同じく3戦3勝のキタサンブラックや、リアルスティール、ダノンプラチナ、ブライトエンブレムといったところも素質では引けを取らず、非常に楽しみな一戦となりそうだ。出走を予定している主な有力馬は次の通り。

■4/19(日) 皐月賞(3歳・牡牝・GI・中山芝2000m)

 サトノクラウン(牡3、美浦・堀宣行厩舎)は2戦目の東京スポーツ杯2歳Sで強豪達を撃破して重賞制覇。内枠有利の馬場で嵌った感があったのだが、それを弥生賞の完勝で払拭した。レースセンスが良く、終いもしっかり。馬群も割れるので、死角は少ない。1冠目奪取に王手を掛けている。

 キタサンブラック(牡3、栗東・清水久詞厩舎)は2戦2勝で臨んだスプリングSでリアルスティールの猛追を凌ぎ3連勝を達成。好位からスッと抜け出す瞬発力を持っていて、レースセンスは非常に高い。正に皐月賞向きと言え、ここも立ち回りと流れ次第でチャンスが十分にある。

 リアルスティール(牡3、栗東・矢作芳人厩舎)の前走は終いの末脚が際立っていて、取りこぼし感の強いレースになってしまったが、逆に力のあるところは示した。2戦目で強豪相手の共同通信杯を勝っているようにセンスは高く、ここでも上位争いできるだけの素質は持っている。

 ダノンプラチナ(牡3、美浦・国枝栄厩舎)は2歳王者として臨んだ前走のスプリングSで3着。いかにも休み明けで張りのない馬体だったが、一応の格好は付けた。一叩きの上積みは大きそうで、距離をこなせれば巻き返しのチャンスは十分にあるだろう。

 ブライトエンブレム(牡3、美浦・小島茂之厩舎)は不器用なところがあって、その面で不利なところはあるが、能力はこのメンバー相手でも引けを取らない。前走は内有利の馬場で大外を通り続けて差してきた。前走よりも差しが決まりやすい馬場状態なら、ここは一気の差し切りまであってもおかしくない。

 その他、京成杯勝ちで当該コースと相性の良いベルーフ(牡3、栗東・池江泰寿厩舎)、前走はオーバーワークがたたったが調整次第で巻き返せそうなベルラップ(牡3、栗東・須貝尚介厩舎)、急上昇中でレースを自分で作れるスピリッツミノル(牡3、栗東・本田優厩舎)、折り合いが課題も力のあるドゥラメンテ(牡3、美浦・堀宣行厩舎)、前走の馬体減が気掛かりも素質高いアダムスブリッジ(牡3、栗東・石坂正厩舎)辺りも上位争いを睨む。発走は15時40分。

【データ分析】

人気(中山で行われた過去9回)…1番人気は[3-1-1-4]勝率33.3%、複勝率55.6%と標準程度。1〜3番人気は[5-3-6-13]勝率18.5%、複勝率51.9%と馬券圏内の半数以上を占め、安定感がある。4〜6番人気が[2-2-1-22]複勝率18.5%、複勝回収率80%、7〜9番人気が[2-1-1-23]複勝率14.8%、複勝回収率109%、10番人気以下の人気薄が[0-3-1-77]複勝率4.9%、複勝回収率57%と人気別で大きな差はない。07年に7番人気ヴィクトリーと15番人気サンツェッペリンで決着したこともあったが、近2年は1・2番人気がそのまま連対し、近3年では3着以内に1〜3番人気の人気馬から2頭以上が入るなど、人気決着が多い。

脚質(中山で行われた過去9回)…上がり3F3位以内を記録した馬が[6-6-4-13]複勝率55.2%、複勝回収率247%と好調で、4位以下が[3-3-5-122]複勝率8.3%、複勝回収率37%と、速い上がりを使えるかどうかが重要なレース。前走の上がり3Fが4位以下の馬[3-2-2-69]複勝率9.2%、複勝回収率33%より、3位以内の馬[6-7-7-66]複勝率23.3%、複勝回収率112%の方が圧倒的に成績が良いことが判断材料になる。また、前走上がり3F3位以内の中でも中3週のローテーションになる前走若葉S、スプリングS組は[2-6-3-26]複勝率29.7%、複勝回収率205%と皐月賞の穴パターンになっている。

前走レース(中山で行われた過去9回)…前走が弥生賞だった馬[3-3-4-29]、スプリングSだった馬[3-2-1-43]、若葉Sだった馬[1-4-2-15]、前走が中7週以上空いた重賞レース(共同通信杯など)で上がり3F2位以内を記録していた馬[2-0-2-6]、いずれにも当てはまらない馬[0-0-0-42]に大別ができる。3つのトライアルレースはそれぞれに特徴があり、前走弥生賞組は当日1〜7番人気と人気する馬が[3-3-4-24]複勝率41.7%、複勝回収率113%で、8番人気以下[0-0-0-15]複勝率0.0%と比べて好成績。前走スプリングS組はキャリアが6戦未満の馬[1-0-1-29]複勝率6.5%、複勝回収率15%よりも、7戦以上の馬[2-2-0-14]複勝率22.2%、複勝回収率191%の方が良く、経験値の高い馬の方が有利。前走若葉S組は前走上がり3F2位以内の馬が[1-4-2-10]複勝率41.2%、複勝回収率250%と穴をあけている。

◆リアルスティール

・陣営コメント/安藤調教助手

「前走(スプリングS2着)はかなりのスローペースでしたし、それを考えれば最後はよく脚を使ってくれています。敗れたとはいえ、いろいろと経験を積めたのは収穫ですし、次につながると思います。中間も順調に調整できており、特に気になるところはありません。まだ・・・

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netkeibaライター陣

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