混成部隊になりやすい皐月賞

2015年04月14日(火) 12:00


傾向がハッキリしている桜花賞に比べどの臨戦過程が良いとは言えない皐月賞

 既に終了した桜花賞は、チューリップ賞組の1、2、3着となった。ステップレースとしてはチューリップ賞>フィリーズレビューという傾向があるので、超スローの特殊な競馬にしては落ち着くべきところに落ち着いたとも言える。

 一方で皐月賞は、どの臨戦過程が良いとは言えないレースである。過去10年を振り返っても、弥生賞組が[3-4-4-32]、スプリングS組が[4-2-1-46]、若葉S組が[1-4-2-17]、共同通信杯から間隔を開けてきた組が[2-0-2-5]といった具合だ。単純に率で取ると共同通信杯組だが、サンプル数はいちばん少ない。さらに今年のドゥラメンテは一時皐月賞は賞金面から出走不足だろうと考え、ダービーに気持ちを切り替えていた時期もあった。最初から狙っての直行とはちょっとニュアンスが違う。

 もうひとつ皐月賞が難しいのは、特定の組が1〜3着を独占したり、3着以内に2頭入るようなケースが少ないことだ。展開等により特定の適性を持った馬が上位独占した、というような説明がつきづらいのだ。

 ここから先の話はコース改修や施行場・時期などを無視して進めるが、過去20年まで広げたとしても・・・

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須田鷹雄

1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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