宝塚記念、各馬にとって有利な流れと不利な展開

2015年06月26日(金) 18:00


◆ゴールドシップの鍵となる「頭数と1コーナーの回り方」

 まず考えなくてはならないのが、ゴールドシップの扱い。同馬にとって良かったのは、3年連続で外枠を引いたことだろう。連覇しているのだから、条件は変わらないほうがいい。

 一方で気になるのは、先入れだ。前回は自身が他馬を待たせたが、今回は自分が待たされる可能性もある。過去2回はスタートそのものは出ているので、もし出負けするようだとこれまでよりは若干困難な戦いとなる。

 もうひとつ問題があるとしたら、頭数と1コーナーの回り方。過去2回はいずれも行き脚が付かなかったが、騎手が激しく促して1コーナーでは好位につけた。今回も同じように進められればいいが、行き脚のつくのが遅れると、頭数が多いぶん番手も悪くなるし1コーナーで距離損する度合いも大きくなる。競馬の形が崩れるといきなり大敗もある馬だけに、細かい点にも神経質にならざるをえない。

 展開はどうなるだろうか。枠なりに考えるとネオブラックダイヤの逃げだが、同馬はテンから飛ばしていけるタイプではない。スローを避けたいカレンミロティックが行くか番手から突つくかすればタイトな流れになり、ゴールドシップにとっても悪くない。他にはトーセンスターダムにも逃げの可能性が無くはない。その場合は溜め逃げになりそうだし、一瞬の脚で勝負するタイプではないゴールドシップにとって歓迎はできない。  逆にラキシスは・・・

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須田鷹雄

1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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