レーザーバレットが得意の末脚発揮/オーバルスプリント

2015年09月24日(木) 18:00

(撮影:高橋正和)


本来なら息が入る中間の4F目でもっとも速いラップ

 予想で「中央馬はJpnIII勝ち馬が2頭だけ、地方馬にもチャンスあり」というようなことを書いたものの、残念ながら中央4頭が上位独占という結果になった。

 その要因のひとつが、別定重賞。今回のオーバルスプリントの別定重量は以下のとおり(以下、グレード表記のGにはJpnも含むものとする)。

 ・基礎重量:3歳馬52kg、4歳以上54kg、牝馬2kg減
 ・平成27年9月18日までGI・1着馬5kg増、GII・1着馬3kg増、GIII・1kg増(2歳時の成績を除く)
 ※ほかにG勝利数による加増があるが、今回は対象馬がいないので省略

 地方で行われるJpnIIIのグレード別定では、同じような別定重量戦が珍しくなく、GI勝ち馬が出てくると59〜60kgを背負うことになる。ダート短距離路線で言えば、JpnIのJBCスプリントを勝ってしまうと、その後地方のJpnIIIでは斤量を背負わされることになり、かなり苦戦が目立つ。昨年のJBCスプリントを勝ったドリームバレンチノは、その後のGIIIでは58〜59kgを背負って勝ち星がない。それ以前の、タイセイレジェンド、スーニ、サマーウインドなどもJBCスプリントを勝って以降は斤量に苦しめられた。

 一方で、今回のようにGI・GII勝ち馬がいないメンバーになると、中央馬には俄然お得感が増すことになる。今回はJpnIIIで1勝のタガノトネールとサウンドガガが別定1kg増、重賞勝ちのないレーザーバレット、ルベーゼドランジェは加増なし、というもの。これによって、勝ったレーザーバレットがハンデ戦だった前走サマーチャンピオンより2.5kgも軽い54kgだったのをはじめ、中央のほか3頭も近走と較べて楽な斤量だった。

 こうしたJpnIII競走における極端な別定重量は・・・

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斎藤修

1964年生まれ。グリーンチャンネル『地・中・海ケイバモード』解説。NAR公式サイト『ウェブハロン』、『優駿』、『週刊競馬ブック』等で記事を執筆。ドバイ、ブリーダーズC、シンガポール、香港などの国際レースにも毎年足を運ぶ。

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