圧巻の上りの競馬を見せたコパノリッキー/帝王賞・大井

2016年06月30日(木) 18:00

(撮影:高橋正和)


勝った馬が強かったというしかない

 今年から中央枠が1頭増えて7頭。そのうち期待を集めた5頭が単勝で3.1倍〜6.6倍で拮抗した。6.6倍の5番人気はコパノリッキーだが、5倍台で推移していたものが、馬体重プラス15kgが発表されるとオッズが上りはじめ、最終的にはこの数字になった。過去最高が昨年の東海S(1着)時の538kgで、輸送があってそれより9kg重いわけだから人気を落としたのも当然だった。

 それら有力馬には先行タイプと追い込みタイプがいて、どんな展開になるかによって予想の結論がガラリと変わるメンバーだが、果たして今回もスタート直後は他馬の出方をうかがう“お見合い”になった。なるほど先行タイプが揃ったといっても、何が何でもハナに行くという馬はいないだけにそうなったのだろう。

 ホッコータルマエは相変わらずスタートがいい。ただそれでハナに行くわけでもなく、内から枠順どおりにアスカノロマン、コパノリッキー、ホッコータルマエ、クリソライトと4頭が雁行状態で先行。しかしすぐにペースが遅いと見て仕掛けて行ったのがクリソライト。昨年の帝王賞、JBCクラシックと、大井では逃げ馬を2番手からつつく役目だったが、今回はみずからペースをつくった。

 クリソライトが先頭に立って一気にペースが上がった……ように見えた・・・

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斎藤修

1964年生まれ。グリーンチャンネル『地・中・海ケイバモード』解説。NAR公式サイト『ウェブハロン』、『優駿』、『週刊競馬ブック』等で記事を執筆。ドバイ、ブリーダーズC、シンガポール、香港などの国際レースにも毎年足を運ぶ。

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