2017年02月17日(金) 18:00
◆万能型のチャンピオンサイアー
種牡馬キングカメハメハ(16歳)は、初年度産駒が4歳になった2010年以降、全日本の総合サイアーランキング「1、1、2、2、2、2、2位」という素晴らしい成績をつづけている。今年17年も現在のところ、ディープインパクト(15歳)とトップを争い,17日現在は小差1位。
2010年から産駒をデビューさせたディープインパクトがあまりにすごい種牡馬成績を挙げるものだから、ディープの初年度産駒が4歳に達した2012年以降の総合ランキングは最終的に「2位」が指定席になっているが、ディープ産駒はあまりダート戦に出走しないのに対し、キングカメハメハはダート戦もまったく平気。
というより圧倒的な巧者であり、2011年からの最近6年、全日本のダート戦限定ランキング「1、1、1、2、1、2位」である。では、総合ランキングで2位キープはダートでの活躍が目立つからなのか、というと、芝コース限定ランキングでも、産駒が4歳になった2010年以降、「1、1、2、2、3、2、2位」である。だから、総合種牡馬ランキングでディープといい勝負なのであり、芝とダートが同時に、同じような重要度を保って行われている日本では、「本当の万能型チャンピオンサイアーは、キングカメハメハではないのか」といっても不満は感じない。
この春、ディープインパクトの後継種牡馬群は、キズナなど総計「16頭」に達したが、カメハメハの後継種牡馬群もドゥラメンテなど計「15頭」を数える。「ディープインパクト系」と、「キングカメハメハ系」が2大勢力の時代になりつつあるのである。
お互いに出走経験は少なくても、距離1400m前後がベストに違いない、という点でも似ているが、過去10年【7-1-1-42】の成績を誇る4歳の若さと、ジュエラー=シンハライトの桜花賞で差のない3着に好走した実績を考慮し、アットザシーサイドから入りたい。レッツゴードンキは一昨年の桜花賞勝ち馬ではあるが、レッツゴードンキ(岩田騎手)に責任はないが、あれは桜花賞の体をなしていないから推奨理由にできない。桜花賞のあと12連敗をつづけるレッツゴードンキは、早く不名誉な桜花賞を忘れるような1勝を挙げて欲しいものである。
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柏木集保
1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。
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