2017年03月29日(水) 17:59
◆攻めの姿勢を貫き、始動戦を迎える
トップに立ってしまえば、自然と守りに入ってしまうもの。だが、頂点を極めてもなお、攻めの姿勢を貫いてこそ、真の王者と呼ぶにふさわしい。新たにGIに昇格した第61回大阪杯(4月2日=阪神芝内2000メートル)で、2017年の始動となる、昨年のJRA年度代表馬キタサンブラックがまさにそれ。衝撃情報をキャッチした栗東の坂路野郎・高岡功記者の確信リポートをたっぷりとお届けする。
かつてスパルタ調教で知られた故戸山為夫調教師は、坂路を1日に3〜4本乗るインターバル調教で管理馬を徹底的に鍛え上げ、1992年の皐月賞、日本ダービーなど、GI3勝(重賞5勝)を挙げたミホノブルボンをはじめとする名馬を数多く育て上げた。
「ミホノブルボンと俺がやってたフジヤマケンザン(重賞5勝)が“坂路の申し子”ってよく言われたものだけどね。それ以外の馬も全部ハードに乗っていたんだ。坂路2本目に15-15をやって、4本目に追い切りとか。しかも4本目でも“テンから出して行け”って言うもんだから、馬がバタバタになるだけでなく、人の方もバテる。乗ってて今、何本目なのか…分からない時すらあったくらいだよ」
当時の調教をこう振り返るのは戸山キュウ舎でフジヤマケンザンなどを担当した、現石坂キュウ舎の久保助手だ。当時でも坂路を1日4本も乗るキュウ舎は他にはなかったそうだが、全長が延び、調教方法も変化した今は、3本乗りすら見たことがない。
だからこそ・・・
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