2017年11月30日(木) 18:01
▲渡豪してから9日でレース騎乗も果たした
こんにちは、坂井瑠星です。
今回のコラムは初回ということで、まずはなぜ僕がオーストラリアにくることになったのか、その経緯からスタートしたいと思います。
その後、そのコラムを読んだ矢作先生から「瑠星には海外で通用するジョッキーになってもらいたいし、本当に行きたいのなら行くべきだよ」と言っていただき、「ぜひ行かせてください」と即答しました。
そこから出発するまでは、本当にあっという間。今、オーストラリアにいるのがすごく不思議な気持ちです。
到着した2日後には調教に乗せていただき、その1週間後にはレースにも乗せていただきました。結果は出せませんでしたが、指示通りには乗れました。しかし、指示通りに乗れたとはいっても勝たなければ意味がないですし、自分がイメージしていたレース運びはまったくできなかったです。本当に悔しくて悔しくて、情けないです。
こちらにきて一番驚いたことは、競馬場での日本との環境の違いです。日本では、鞍の準備などを手伝ってくださるバレットの方、レース後の汚れた腹帯や勝負服などを洗濯してくださる方など、多くの方にサポートしていただいていますが、オーストラリアでは、すべてを自分でやらなければなりません。これが海外では当たり前なので、今まで自分がどれだけ恵まれた環境にいたかということを実感しました。改めて、周りの方に感謝しなければいけませんね。
今後は、車で片道3時間半のところにあるハミルトン競馬場や、3〜4コーナーにかけて大きな上り下りがあるサンダウン競馬場、コックスプレートが行われるムーニーヴァレー競馬場での騎乗が予定されています。
▲フレミントン競馬場での調教風景
▲騎乗予定のサンダウン競馬場のパドック
そのなかでもとくに楽しみなのがムーニーヴァレー競馬場です。ナイター競馬ということもありますが、最後の直線がオーストラリアで最短の173mとかなり短く、4コーナーも急でトリッキーなコースです。その日のメイン開催でもあるので、しっかり研究していい結果を出し、オーストラリアの関係者にアピールできるように頑張りたいと思います。
今回の遠征での数字的な目標は、半年で300鞍、30勝に設定しました。大きな目標を達成するには小さな目標を積み重ねていかなければなりません。まずは最初の目標であったレース騎乗が叶ったので、次の目標は勝つこと。ひとつひとつ積み重ねていきたいです。
最後に、今こうして無事に到着し、レースに騎乗できているのは、長期の海外遠征を許可してくださった矢作先生をはじめ、現地で僕を受け入れてくださっている調教師のトロイさん、現地の方々と連絡を取り合い、さまざまな準備をしてくださった通訳の安藤さん、オーストラリアのレーシングヴィクトリアの方々、英語の先生など、多くの方々のサポートのお陰です。
本当に感謝しています。
▲トロイ調教師(右)とレーシングヴィクトリアのジョシュさん(左)と
▲渡豪前からサポートをしてもらっている通訳の安藤さんと
結果を出すことが一番の恩返しになると思うので、精いっぱい努力していきたいと思います。次のコラムでは、いい報告ができるように頑張ります!
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坂井瑠星
1997年5月31日、東京都生まれ。父・坂井英光は大井競馬所属の調教師、叔父も元騎手の坂井薫人という競馬一家。同期には荻野極、木幡巧也、藤田菜七子ら。2016年に栗東・矢作芳人厩舎でデビュー。2019年、ノーワンでフィリーズレビューを勝利し重賞初制覇。2020年には、ダノンファラオでジャパンダートダービーに勝利し交流GI初制覇を飾った。日本だけの騎乗でなくオーストラリア、ドバイなど多くの海外遠征にも挑戦している。
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