ウインテンダネスがコーフィールドCの優先出走権を獲得

2018年05月31日(木) 18:00

ビクトリア競馬便り

▲初の重賞タイトルを手にしたウインテンダネス(撮影:下野雄規)

(5月31日号 文=ポール・シムズ)

日本競馬とオーストラリア競馬の交流

 27日、東京競馬場で行われたGII目黒記念(芝2500m)で初の重賞タイトルを手にしたウインテンダネスは、10月20日(土)にコーフィールド競馬場で行われる世界最高峰の芝のハンデ戦、G1コーフィールドカップ(芝2400m)への優先出走権を獲得した。

 9番人気の伏兵ウインテンダネスは、最後は馬群の間から突き抜ける強い競馬を見せて優勝。レース後、ウインテンダネスの関係者の皆様に対し、東京競馬場でレースを観戦していたメルボルン・レーシング・クラブ(MRC)のレーシング・エグゼクティブを務めるジョシュ・ロダー氏から、コーフィールドカップへの招待状が手渡された。

「東京はまるで魔法の国のような素敵な場所です。オーストラリア競馬に関心を持っている日本の競馬関係者の方がたくさんいてとても嬉しく思います。多くのオーナーや調教師から、コーフィールドカップは世界的に大変有名なレースで、日本の競馬サークルにおいて、ぜひ出走したい国際レースの1つに位置付けられているという話を伺い、オーストラリア遠征に前向きである雰囲気が伝わってきました。日本の競馬文化に触れることができてとても貴重な経験でした」と、ロダー氏は語っている。

 ロダー氏はさらにこう続けた。「ソールインパクトの関係者からも豪州遠征に関して前向きなお話を伺っていたので、レース前から彼の走りにも注目していました。ウインテンダネスとソールインパクトの関係者から今後、良い返事を頂けることを心待ちにしています。ぜひ、日本の馬がコーフィールドカップの舞台に立ってくれることを願っています」

ダノンリバティがバリアトライアルで、魅せた!

ビクトリア競馬便り

▲豪州へ移籍したダノンリバティ(撮影:下野雄規)

 芝・ダート問わず日本のオープンクラスで活躍し、昨年12月のリゲルステークスを最後に豪州へ移籍したダノンリバティ(ダレン・ウィーア厩舎、父キングカメハメハ)が、バリアトライアルとよばれる現地の模擬レースに出走し、好調ぶりをアピールした。

 2016年3月以降、勝ち星から遠ざかっているダノンリバティだが、バリアトライアルでは、僚馬ピースフルステートの内を鋭く伸びてきて1着でフィニッシュ。

 ダノンリバティの豪州での実戦デビューは、6月9日(土)にドゥームベン競馬場で行われるG1ストラドブロークハンディキャップ(芝1400m)が有力視されているが、優先出走順位が現時点で40番目と、まだ出走確定には至っていない。しかしながら、ウィーア調教師はダノンリバティが出走できる可能性は十分あると自信を持っているようだ。

 現在、ヴィクトリア州のリーディングトレーナーであり、ブレイブスマッシュやトーセンスターダムを豪州におけるG1勝利に導いた敏腕調教師ダレン・ウィーア氏は、「ダノンリバティはまるで高速マシンのような馬だね。ぜひ、今週末にデビューを飾ってほしいと思っています。大きくてパワフルで、素晴らしい馬体を持ったとても美しい馬です」と、ダノンリバティの今後の活躍に大変期待をしている。

 日本で27戦3勝、重賞やオープンクラスで14度の入着と活躍したダノンリバティ。今週土曜日に初陣を迎えることができれば51.5kgを背負う予定である。トップハンデの58kgを背負うのはルロメイン(クリス・リーズ厩舎、父ハードスパン)で、続いて57.5kgを背負っての出走となるのが、昨年のストラドブロークH勝ち馬インペンディング(ジェームス・カミングス厩舎、父Lonhro)である。

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Racing Victoria

1864年に創設された、オーストラリアのビクトリア州における競馬主催団体。メルボルンCなどの大競走が行われるフレミントン競馬場をはじめとした、ビクトリア州各地の競馬場で開催される競馬の運営・統括をしている。近年では日本調教馬の移籍も多数実現しており、日豪の関係に重要な役割を担っている。

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