2018年08月25日(土) 12:00
◆こういう機会でしか聞けない裏話
今週は20日(月)にばんえい十勝JRAジョッキーDAY、22日(水)に川崎競馬スパーキングサマーカップでトークショーの司会などの仕事をさせてもらいました。
ばんえいのイベントは、藤田菜七子騎手初参戦ということでスポーツ新聞などに大きく取り上げられていましたから、ご存知の方も多いでしょう。
同騎手は、その前日の新潟競馬でJRAの女性騎手としては初めての1日2勝をマーク、牧原由貴子さんの持つ34勝の通算最多勝記録に並んだばかりでした。
他にも、菱田騎手が北九州記念で重賞初勝利を挙げていましたし、松岡騎手も札幌競馬で1日2勝し、国分恭介騎手と荻野琢真騎手は札幌競馬の最終レースで人気薄の馬を2、3着に持ってくるなど、今回のジョッキーDAY参加騎手は、そのほとんどが前日の競馬で好成績を収めていました。
そんなこともあって、みんな大いに楽しんでくれたようです。ファンのみなさんの反応も良く、おかげさまで入場人員、売り上げともに前年を約1割上回る結果となりました。
そうそう、トークショーで藤田騎手に「牝馬での勝利が多いですね」と、先日の当コラムで調べたデータをぶつけてみたら、「エッ、そうなんですか?」との答えが返ってきました。「牝馬はなかなか難しいんですけど…」とも話していたので、どうやら本人は気付いていなかったみたいです。でも、先週の2勝もともに牝馬でしたから、「牝馬の菜七子」の傾向はますます強くなっていると思います。
一方、22日の川崎では、当サイトでもおなじみの佐藤哲三さんと、元川崎競馬騎手の金子正彦さんの予想対決で司会を務めさせていただきました。
こちらはせっかくの顔合わせなので、初心者にもわかりやすく、ということは度外視。いわゆる“騎乗論”について、かなり専門的な話をしてもらいました。そこでは話題にならなかったんですが、打合せの前後にお二人から伺った話をご披露しておきます。
時々、ゲートが開いた途端に騎手が落馬することがありますよね? その原因は、ちょっと出脚の悪い馬をスタートで動かそうとして、ゲートが開くより一瞬早く、騎手がアクションを起こしてしまうから、なんだそうです。
すべてがそう、というわけではないものの、そんな騎手の動きによって、馬が首を下げたり、つまづいたりして前のめりになり、落馬してしまう危険性があるとのこと。また、スタート地点の馬場は、芝はもちろん、ハローをかけたダートでも均一の状態ではなく、けっこうデコボコになっているので、その部分に脚が引っかかってしまうこともあるようです。
こういう話は、もっとたくさんあるはず。やっぱり騎手や元騎手の方に話をしてもらうというのは大事なことです。予想を聞くだけじゃ、もったいないと思いますよ。
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矢野吉彦
テレビ東京「ウイニング競馬」の実況を担当するフリーアナウンサー。中央だけでなく、地方、ばんえい、さらに海外にも精通する競馬通。著書には「矢野吉彦の世界競馬案内」など。
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