2018年11月22日(木) 18:00
▲いよいよ今週クライマックスを迎える「2018スプリング・レーシング・カーニヴァル」(C)netkeiba.com、撮影:大薮喬介
【編集部からのお知らせ】
いつも当コラムをご愛読いただきまして、誠にありがとうございます。Racing Victoriaの競馬がオフシーズンに入りますため、当コラムはしばらく休載とさせていただきます。来年の新シーズンの開幕と共に再開させていただく予定です。読者の皆様にはご迷惑をお掛けいたしますが、ご了承いただけますと幸いです。今後とも「ビクトリア競馬便り」をよろしくお願いいたします。
(11月22日号 文=ポール・シムズ)
約3カ月間に渡り繰り広げられてきた「2018スプリング・レーシング・カーニヴァル」がいよいよ、今週の土曜日にクライマックスを迎える。
カーニヴァル最後のメインレースとなるのは、芝2200mを舞台とした準重賞バララットカップ(賞金35万豪ドル)である。開催地バララット地区に調教ベースを置くヴィクトリア州のリーディングトレーナー、ダレン・ウィアー調教師は、このレースに7頭を送り込む予定だ。その中の1頭で、早い段階から前売りオッズで1番人気に挙げられていたのが、ニュージーランドから移籍し、通算10戦4勝のラッキーフォーオール(セン4)。現時点でラッキーフォーオールはエマージェンシー(補欠馬)1番となっており、レースを回避する馬が出ない限り出走できない状況にある。
ウィアー厩舎からは現在2番人気のアナザーコルディー(牡5)のほか、トレイズマン(セン7)、キウィア(セン5)、アンドレアマンテグナ(セン6)、マスターゼファー(セン7)、トッププロスペクト(セン5)が出走を予定していて、ウィアー調教師自身、2004年以来となるバララットカップ勝利を目指す。また、現在3番人気でトップハンデの60kgを背負って出走するのは、クリス・ウォーラー厩舎のライフレスオーディナリー(セン7)。バララットカップは18頭立てで行われる。
ヴィクトリア州の競馬業界に、豪州初となる新たな試みがスタートすることが今週発表された。ヴィクトリア州全体の競馬を統括するレーシング・ヴィクトリアが、同州の主要主催団体であるヴィクトリア・レーシングクラブ(VRC)、メルボルン・レーシングクラブ(MRC)、ムーニーヴァレイ・レーシングクラブ(MVRC)と共同で、新たに1600mのレースを創設したというニュースが発表されたのだ。
「ザ・オールスター・マイル」と名付けられたこのレースは、ファン投票によって出走馬が決定されるマイル戦で、毎年2月から3月にかけて行われるヴィクトリア州のプレミア開催「フェスティヴァル・オヴ・レーシング」の主要競走となる。
さらにもう1つ、豪州競馬における初めての試みとなるのが、「ザ・オールスター・マイル」は1年ごとにヴィクトリア州の3つの主要競馬場で持ち回り開催となることだ。2019年はVRCのフレミントン競馬場で行われ、以降MRCのコーフィールド競馬場、MVRCのムーニーヴァレイ競馬場で行われることになる。賞金総額は、芝の1600m戦で世界最高額となる500万豪ドル(1着賞金は225万豪ドル)。フルゲートは14頭の馬齢重量戦で、ファン投票の上位10頭が出走馬として選出され、残りの4頭はレーシング・ヴィクトリアによって決まる。第1回ザ・オールスター・マイルは、2019年3月16日(土)を予定している。
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Racing Victoria
1864年に創設された、オーストラリアのビクトリア州における競馬主催団体。メルボルンCなどの大競走が行われるフレミントン競馬場をはじめとした、ビクトリア州各地の競馬場で開催される競馬の運営・統括をしている。近年では日本調教馬の移籍も多数実現しており、日豪の関係に重要な役割を担っている。
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