好位から早仕掛けの、積極戦法が最大の勝因/有馬記念

2018年12月24日(月) 18:00

オジュウチョウサンも、賞賛に値する走りを見せた

 3歳牡馬ブラストワンピース(父ハービンジャー)が、断然人気の4歳レイデオロ(父キングカメハメハ)の追撃を封じ、力強く新鋭のGIホースとなった。

重賞レース回顧

ブラストワンピースがこれからさらに強くなることは疑いない(撮影:下野雄規)

 有馬記念は活躍馬の引退レースになることもあるが、来季に向けた出発点のレースでもある。グレード制が敷かれた1984年以降、3歳馬の勝利は35年間で最多の「14勝目」となった。これまでの3歳勝ち馬は日本ダービー、菊花賞などのGI勝ち馬がほとんど(GI2着馬が2頭)であり、ブラストワンピースのようにビッグレースに良績のない勝ち馬は初めてだった。

 開業10年目の大竹正博調教師は初のGI制覇。この有馬記念は、父である元騎手の大崎昭一氏が初めてGI格の大レースをカブトシローで勝った記念すべきレース(1967年)であり、1973年生まれの名馬「TTG」の1頭グリーングラスで制したレースでもある。ブラストワンピースがこれからさらに強くなることは疑いない。未来展望にふさわしい勝ち馬の誕生だった。

 池添謙一騎手の・・・

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柏木集保

1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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