【小崎綾也×野中悠太郎×坂井瑠星】若手海外組が集結!「後輩や同世代のジョッキーに海外武者修行を勧めるか?」最終回

2019年01月27日(日) 18:01

海外競馬通信

▲海外遠征組対談は今回が最終回、(左から)坂井騎手、小崎騎手、野中騎手

短期免許で来日する外国人騎手が目立つ一方で、日本の若手騎手たちが果敢に海外に挑戦しています。2017年8月から4カ月間オーストラリアに滞在した小崎綾也騎手(23)、2018年3月から7カ月間アイルランドで修行した野中悠太郎騎手(22)、2017年11月から1年1カ月の長期間オーストラリアに行っていた坂井瑠星騎手(21)。遠征中はnetkeibaで連載コラムを担当してくださった3騎手の対談が実現しました。

最終回のテーマは「帰国して感じる自身の変化」。さらに、「今後同じ道を考える後輩や同世代のジョッキーに、遠征を勧めるか?」という質問に、経験者たちはどう答えるのでしょうか。

(取材・文=不破由妃子)

帰国後に実感したのは、メンタルの変化

──技術面、精神面と海外で学んだことはたくさんあると思いますが、帰国後にそれらを生かせているなと実感することはありますか?

野中 技術的には、内にこだわる競馬を常に意識するようになりましたね。あと、向こうの競馬に乗って初めて実感したのが、日本のスピード競馬では、いかにスピードを殺さずに乗ってこられるかが重要だということ。だから、抑えるにしても、できるだけ馬の邪魔をしないようにというのは強く意識するようになりました。

小崎 僕は帰国して1年経ちますけど、大きく変わったかといえば……やっぱりそこまでではないですね。もちろん、技術も意識も変わったところはあると思うんですけど、日本の競馬に慣れてくるにつれ、その意識していたことが薄れてしまうというか。魔法がとけるじゃないですけど、少しずつ元に戻ってしまっているような気もします。

野中 あ、それは何となくわかります(苦笑)。坂井は逆に、これからいろいろ実感するんじゃない?

坂井 そうですね、まだ帰国したばかりなので。ただ、メンタル面でいうと、多少のことでは動じない強さは間違いなく身に付いたはずので、これからいろんな場面で生かしていきたいです。

野中 僕もメンタルは強くなったなぁ。ストレスを感じすぎて、“無”になれるようになったというか(笑)、気持ちがパッと切り替わるようになった。他人の目が気にならなくなったといったらおかしいけど、以前は気にし過ぎていたところがあったので、そういうメンタル面の変化は大きな収穫。

海外競馬通信

▲野中騎手「ストレスを感じすぎて、“無”になれるようになったというか(笑)」

──みなさん、いろいろつらい思いをしながらも、口を揃えて「行ってよかった」とおっしゃいますよね。そう思える一番のポイントは?・・・

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