2019年06月04日(火) 18:01
▲気持ちのコントロールはなかなか難しいと語る小牧騎手
今週の『太論』は、「レースのなかで騎手の気持ちが影響するのはどんな場面?」というメンタルにまつわる質問がテーマ。「気持ちのコントロールは難しい」としながらも、スタート、道中、直線と、それぞれの場面における“気持ちの影響”について、ジョッキーの心理を明かしてくれました。(取材・文:不破由妃子)
──今回はジョッキーのメンタルについて、こんな質問が届いていました。「騎乗停止になってしまうようなケースの場合、騎手の気持ちの問題が大きいのかなぁと思って見ているのですが、レースのなかで騎手の気持ちが影響してしまうのは具体的にどんな場面ですか?」。
小牧 やっぱり最後の直線が一番でしょう。なかでも勝たなアカンという馬に乗っている場合や、そうじゃなくても勝ち負けを意識できる手応えがある場合は、ついつい無理をしてでも出そうとしてしまったり。
──ポジションを取りにいく過程などでも気持ちの影響は出ますか?
小牧 そうやね。いいポジションを取りにいこうと思ったら強い気持ちが必要になるけど、それが強すぎると周りが見えなくなってしまったり。まぁ道中でいうと、どこからでも抜けてこられるだろうと思えるほどの馬であれば、ポジション云々よりジックリと自信を持って乗ろうと思えるけどね。ただ、そういう馬であればなおさら、直線で抜けてくる場所がなくなったときに焦ってしまう。焦った結果、人を押し出してまでも…となったときに、制裁事象が起こるんちゃうかな。もちろんね、ケースによっては馬の癖というのも大きいけど。
──制裁とは別に、スタートもジョッキーの気持ちが影響する大事なポイントですよね。
小牧 うん。・・・
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小牧太
1967年9月7日、鹿児島県生まれ。1985年に公営・園田競馬でデビュー。名伯楽・曾和直榮調教師の元で腕を磨き、10度の兵庫リーディングと2度の全国リーディングを獲得。2004年にJRAに移籍。2008年には桜花賞をレジネッタで制し悲願のGI制覇を遂げた。その後もローズキングダムとのコンビで朝日杯FSを制するなど、今や大舞台には欠かせないジョッキーとして活躍中。
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